12月号
第11回ベスト・プロデュース賞決定!
〜 関西の文化発展に大きく貢献、そして感謝を込めて 〜
第11回ベスト・プロデューサー賞の授賞式が、11月4日、ザ・リッツ・カールトン大阪(大阪市北区)で行われた。この賞は芸術や日本文化の継承などの分野において、文化向上の礎となる功績を残す企業、団体、プロジェクト、個人を対象に表彰。今年の受賞者、作詞家の松本隆さん、建築家の隈研吾さん、作家の玉岡かおるさん、和菓子・洋菓子で知られるたねやグループの4組が出席し喜びを語った。
挨拶に立った主催の一般社団法人 日本生活文化推進協議会、代表理事の金住哲子さんは選考理由をこう話した。「日常生活は、プロダクト、デザイン、作品、芸術などの文化によって豊かになります。関西において、未来の生活文化の在り方に貢献いただいたことに感謝し、本日4組の受賞者をお迎えしています」
『はっぴいえんど』時代から2100曲以上を作詞し、音楽文化を支えてきた作詞家・松本隆さんは、「来年は55周年。半世紀くらい歌を作り続けてました。その頃はまだ生まれてもいなかった人が僕の詩を好きだと言ってくれたり、僕の詩で育ったと言ってくれます。こういう賞をいただくことができて嬉しい」と挨拶、10月に発表された最新作、長唄『儚小町』にも触れた。
建築家・隈研吾さんは近年、東京オリンピック・パラリンピック競技大会(2020年開催)のメイン会場となった国立競技場や2025年日本国際博覧会のパビリオンなどをデザイン。「建築は人のつながりをつくるもの、みんなを仲良くさせる仕事だと思っています」と話し、日本の建築の未来に向けた課題にも言及した。
作家デビュー35周年を迎える玉岡かおるさんは、「書き始めた頃は遠くに取材に行くことができなかったので生まれた町を書き始めました。これからも上方のすごいところを発信していきたい」と今後の創作の意欲を語った。
明治5年創業のたねやグループは、お菓子の素材が自然の恵みであることから、自然との共生を推めてきた。CEO山本昌仁さんは「豊かな自然を未来に伝え続ける、世界で唯一のお菓子屋でありたい」と語った。
4組に共通する未来へ向けての言葉に、会場からは大きな拍手が起こった。