12月号
「甲南の心」が集い、交流し、 親睦を深める 平生記念館 地域の活動拠点としても 愛され、歩んだ50年
「平生記念館開館50周年記念式典」が11月17日、平生記念セミナーハウスで開催された。旧制甲南高等学校、甲南高等学校および甲南大学の卒業生、甲南学園関係者をはじめ、現役中高生も含め112名が集まり、半世紀の歩みを振り返り、今後への思いを新たにした。
平生記念館(東灘区住吉本町)は、甲南学園の創立者平生釟三郎の私邸跡地に建設され、1974年9月15日に開館した。平生の遺徳を称え、すべての「甲南の心」が集い、交流し、親睦を深める場として、また地域における文化活動の拠点として親しまれ、歴史を刻んできた。
開会の挨拶で甲南大学同窓会甲南会・丹羽一郎会長は来賓出席者に謝意を表するとともに「11月27日の平生先生80回忌を前に開催できたとこを嬉しく思います」と話し、甲南学園・長坂悦敬理事長は平生が成し遂げた偉業を改めて振り返り、「一番の偉業は多くのすばらしい甲南人を輩出し、それを続けていく礎を作られたことです。その教えを次の世代へと伝えていきましょう」と集まった同窓生に向けてお祝いの言葉を贈った。続いて、甲南大学・中井伊都子学長が「いろいろな機会に平生記念館は利用させていただいています。50年間、平生先生の思いをつなぎ、会館を大切に育てていただいた皆さまに感謝いたします」と関係者の労をねぎらった。
甲南大学同窓会甲南会・冨居雅人常務理事から、平生の遺言により寄贈された土地に、旧制高等学校卒業生、大学同窓会、建設を担った竹中工務店からの寄付と支援を得て会館建設するに至った経緯と50年の歩みが紹介された。
甲南高等学校・中学校ブラスアンサンブル部の演奏が会場を盛り上げ、同校の山内守明校長の発声で乾杯。昼食懇談の場へと移り、記念館新講座「リトミック」講師の演奏とパフォーマンスが場の雰囲気を和ませた。全員で学園歌を斉唱し、甲南高等学校同窓会 長谷川栄男会長の挨拶で記念式典は閉会となった。