2015年
11月号
11月号
神戸の粋な店 伊藤グリル
神戸洋食の流れを汲みながら
フランス料理のスタイルを取り入れて
船上の料理人であった初代が、神戸・元町でオープンした「伊藤グリル」。今年で創業92年、洋食の町神戸を代表する老舗店だ。
4代目オーナーシェフの伊藤享治さんは、東京、フランスで修行を重ね、父の後を継いだ。ビーフシチュー、ビーフカツレツといった、愛され続ける“神戸洋食”、父の忠さんの時代から登場した炭火焼のステーキ、そんなお店の歴史を生かしながら、自身が修行したフレンチのスタイルを取り入れている。
初代から伝わる「ビーフシチュー」は、享治さんが独自のアレンジを加えた特製ソースで上質のお肉を煮込んだ逸品。「ビーフシチューをスープ感覚でご注文される方も多いのですが、うちのシチューはお肉とソースをしっかり召し上がっていただくスタイルです」。 炭火焼釜で焼き上げる神戸牛、黒毛和牛は、素材も良さもさることながら炭火焼ならではのやわらかさや旨みが堪能できる。コース料理のオードブル、スープ、デザートは、本場フランスで修業した享治さんの本領の見せどころ。
常連さんはもちろん、若いカップルが特別な日にコース料理を楽しむ姿や、観光客、家族連れなどが食事をする光景が見られるのは、老舗店ながらも「ゆっくり食事を楽しんでほしい」というお店づくりを享治さんが目指してきたからこそ。一階の「アシェット」は、ハンバーグやエビフライなどもっと気軽な洋食を楽しめる姉妹店。
【推薦人】
美術舗 播新 代表取締役 太田 雅勝 さん
■伊藤グリル
神戸市中央区元町通1丁目6-6
TEL.078-331-2818
営業時間 11:30~14:30(L.O.)
17:30~21:00(L.O.)
※コースのラストオーダーはそれぞれ30分前
定休日 水曜日