2015年
1月号

草葉達也の神戸物語

カテゴリ:文化人

ゲスト: 岡花ひでさん
(役者)

 阪神・淡路大震災から二十年。神戸の人たちには様々な思いがあると思います。その震災を体験している漫画家・木村紺さんの『神戸在住』という作品は、神戸で学生生活を過ごす東京出身の女子大生が描かれています。映画化と地元サンテレビでドラマ化が決まっているのですが、どちらの作品にも神戸新聞記者という役で出演されているのが、根っからの神戸っ子の岡花ひでさん。お話を聞いてきました。

草葉 同い年ですね?お生まれは?
岡花 生まれは神戸市長田区。地元です。
草葉 役者をされたきっかけは?
岡花 若い時にね、なんにも考えんと故・松田優作さんの弟子になりたいと飛び込みで行ったんですよ。
草葉 ほー。
岡花 でも、まだ若いし学校出て気が変わらなかったら、また来たらええと違うみたいな感じですわ。
草葉 そら天下の松田優作やからねー。
岡花 そうそう、それで高校出て上京したら、なんか縁あって石原プロでお世話になることになって。
草葉 石原プロ!そらまたすごい。
岡花 石原プロと言っても、役者兼見習いですよね。まだ若いし。ドラマ出してもらったり、手伝いしたりと。
草葉 バンドのボーヤみたいなものですね?
岡花 そうそう。
草葉 当時どんなドラマに出ましたか?
岡花 西部警察でしょ、それからザ・ハングマンとか…。
草葉 すごいなー、懐かしい。ガチで見ていましたよ。
岡花 でも志半ばで、ちょっと子どもができちゃいましてね(笑)それで神戸に戻って来たんですよ。
草葉 神戸では? 
岡花 とりあえず、なんかせなあかんなーということで「夢屋事務所」というのを立ち上げました。この名前はね優作さんが作られた事務所の名前なんですけど、すぐに使わなくなったので、使いたいなーと優作さんに連絡したら「そんなもの勝手に使えよ」と言われて、まぁ本人の許可も得ているので、大切に使わせてもらっています(笑)
草葉 どんなことをされました?
岡花 いろいろやりましたよー。音楽番組のMCやったり長田のコミュニティーFMやったりしていたのですが、なんか違うなーと思っていた時に話をもらったのが中央区で立ち上げたラジオのFМムーヴなんですよ。
草葉 あのセンタープラザの地下にあったサテライトスタジオの?
岡花 そうです。そこから音楽関係の仕事が多くなりましたね。
草葉 さて『神戸在住』ですが。
岡花 神戸の劇団で舞台に出ていたら、それを観た方から『神戸在住』にでないかと誘われまして、それで出ることになったんですよ。
草葉 どんな役で?
岡花 それが、神戸新聞の記者の役です。
草葉 映画とテレビヴァージョンがあるじゃないですか?
岡花 どちらも神戸新聞の記者です。
草葉 そうですか(笑)
岡花 それがね、その撮影の時にちょうどニューハーフの役で舞台に出ていたから、頭が金髪でね。岡花さん神戸新聞の記者が金髪はダメですわって言われて、毎回スプレーで黒くしていました(笑)
草葉 金髪の新聞記者はまずいですよね(笑)
岡花 まずいまずい(笑)

味のある雰囲気と軽妙なしゃべり。落語にも精通する岡花さん、きっと神戸でおもろいことをやってくれるはずです。

『神戸在住』

■神戸山手学園 Presents
テレビドラマ
2015年1月17日(土) 20:00~21:30 放送
■劇場映画
2015年1月17日(土) より
シネリーブル神戸、テアトル梅田、ヒューマントラストシネマ渋谷にて上映、その後順次全国公開

舞台より


岡花ひで(おかはな ひで)

1964年1月神戸生まれ。 石原プロで俳優修業後、神戸にてさまざまな分野で活躍。 最近は俳優として舞台、テレビや映画で活動。 更には芳野藤丸(SHOGUN)とのユニットで積極的に音楽活動も。 ラジオ局(FM MOOV)運営や落語プロデューサとしての顔もある。

くさば たつや

神戸生まれ。作家、エッセイスト。
日本ペンクラブ会員、日本演劇学会会員
神戸芸術文化会議会員、大阪大学文学部研究科
阪南大学国際コミュニケーション学部非常勤講師
ひょうご老舗会実行委員長

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〈2015年1月号〉
特集 ー 豊かな自然と住環境を 市民自ら守る街、芦屋を歩く
芦屋を歩く(2) 日本料理 ふる里
芦屋を歩く(3) 山海百味 一駛 (ひとし)
芦屋を歩く(4) 日本料理 あめ婦
芦屋を歩く(5) レストラン あしや竹園 (ホテル竹園芦屋 直営レストラン)
芦屋を歩く(6) PAN TIME (パン タイム)
芦屋を歩く(7) アンリ・シャルパンティエ 芦屋本店
芦屋を歩く(8) 芦屋 田中金盛堂
芦屋を歩く(9) Pantry パントリー芦屋店
芦屋を歩く(10) 芦屋神社
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