6月号
Power of music(音楽の力)
第6回
第6回
モーツァルトダイエット『音楽の力で打倒・ストレス!』
上松 明代
現代人の永遠のテーマ、ダイエット。「痩せる必要ないよ」という人までダイエットに励んでいて、これはもう集団ヒステリーではないかと思うほど。でもやっぱり「標準体重より2・3キロは痩せていたい」と願うのが乙女心。男性だって同じか。私だって然り。
密かに注目されている【モーツァルトダイエット】。「音楽の力で美しくなろう」と言ういささか変わった切り口のダイエット法。でも何故、W・Aモーツァルトなのか気になりませんか。
そもそもクラシック音楽は他のジャンルの音楽を聴くより脳がα波状態になりやすい。また歌詞のある音楽は、日常的に使っている言語脳と言われる左脳で聴くため脳を疲れさせやすく、歌詞のない音楽は右脳で聴くため副交感神経が優位になりリラックスにつながるのでα波が出やすい。事実、神戸の老舗カフェやホテルロビーでは小さくクラシック音楽が流れている。そのα波の中でも「1/fゆらぎ」という一定の周波数と振動(リズム)を持つ音楽や自然界の音は特に、脳内をα波に導く効果があるとされる。この「1/fゆらぎ」を最も多く含んだ音楽こそがモーツァルトの楽曲なのだ。
現代人が太る一番の要因とされているのがストレス。確かにイライラしたり落ち込んだ時、美味しいものをたらふく食べると、一時的ではあるが気持ちが落ち着く。医学的見解では、モーツァルト(音楽)を聴くことで脳の大脳辺縁系に刺激を与え、その刺激が視床下部に伝わり、喜怒哀楽の感情を一定にコントロールし、ストレスホルモンの分泌が抑えられ減量につながるのである。
モーツァルトは34年の生涯で900もの楽曲を残した。その中でこのダイエットを目標にした場合の私が特におすすめする曲は、
⑴フルートカルテット 第1番ニ長調⑵ピアノ協奏曲 第21番 第2楽章
⑶クラリネット協奏曲 イ長調
食べたい衝動に駆られた時、まずモーツァルトを聴いてリラックスしてみよう。しかしながら、モーツァルト氏も現代人にこんな効果をもたらすなんて想定外だったろうね。