2017年
7月号
1973年創立の「神戸パイプクラブ」

神戸のカクシボタン 第四十三回 憧れ続けた男のロマンを求めて

カテゴリ:楽しむ, 神戸


 幼少の頃、ソファに腰かけくつろぐ祖父の手には年季の入ったパイプがあった。それを借りては「大体やね」と竹村健一氏の真似をした記憶がある。
 元町通りにある老舗の純喫茶「マルオー」では、パイプに魅せられた人たちが集う。1973年創立「神戸パイプクラブ」は、画廊主や新聞記者ら文化活動に携わる5人のメンバーで発足。パイプ喫煙愛好家集団の連合組織である「日本パイプクラブ連盟(PCJ)」に加盟しており親睦と普及に努めている。取り組みの一環として行われているのが「パイプスモーキング」と呼ばれる競技の練習である。持参したパイプに3gの葉を詰めマッチ2本で点火。そのまま火種を消さず喫い続けられるか(ロングバーニング)を競う。葉のほぐし具合やタンパーと呼ばれる器具での詰め具合で勝敗が分かれる。世界的規模で大会も実施されており最高記録は213分6秒である。私も実際に挑戦してみたがマッチ2本では着火ができない。大量のマッチを使用し…人手を借りて…ようやくスタート。まぁ、厳密には失格である。各々、くつろいでいるように見えるが真剣勝負。ちなみに私のタイムは40分8秒だった。昔から憧れ続けたパイプは、ヤミツキになる面白さと味があった。4代目会長の呉春明さんにお話を伺った。 「会長に就任して20年になります。現在は、10名程度が毎月1回のペースで集まり練習をしております。記録も大事ですが楽しみながら集まるのが一番の目的です」。 男のロマンと形容されるパイプだが最近は女性の参加者も増えている。堂々と喫えない世の中だが神戸の背景にマッチした嗜好品といえる。

1973年創立の「神戸パイプクラブ」


10月の全国大会に向け練習に励む


パイプに魅せられた人たちの会合


4代目会長の呉春明さんに指導を受ける

■お問い合わせ

日本パイプクラブ連盟 http://www.pipeclub-jpn.org/

■岡力(おか りき)コラムニスト

ふるさとが神戸市垂水区。著書「アホと呼ばれた’80S」「噂の内股シェフ」「関西トラウマ図鑑」連載「のぞき見 雑記帳」(大阪日日新聞)「Oh!二度漬けラジオ」(YES-fm)

〈2017年7月号〉
今も静かに時が流れる “御影” ―扉
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シェ・Yamato|名士たちが愛した料理、古い家具に流れる“御影時間”
常盤堂|季節のうつろいを表現した繊細な和菓子
セセシオン コンディトアアテリエ|伝統菓子に感じる上質なオリジナリティ
ザ・ガーデン・プレイス・蘇州園|旧財閥による純和風木造の邸宅がすてきなレストラン…
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「アルポルト」片岡護シェフの料理教室
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連載 神戸秘話 ⑦ デザイン都市の象徴を手がけた偉大な建築家 置塩 章(おしお …
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御影郡家について MIKAGE GUNGE
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英国と神戸 Vol.1 神戸異人館とA.N.ハンセル
海フェスタ神戸 ~港がつなぐ 海 ひと 未来~
連載 ミツバチの話 ⑫最終回
祝・「神戸―仙台線」就航!|神戸から仙台へ
Power of music(音楽の力) 第19回
“特別なもの”との出会い ベール・ド・フージェールの家具 12
第13回 神戸洋藝菓子ボックサン
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未来に向かって挑む眼/[インタビュー]すっとんきょうなことを(岡本 太郎)|神戸…
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兵庫ゆかりの伝説浮世絵 第四十一回
連載エッセイ/喫茶店の書斎から⑭  神さまはおわします
兵庫のテロワール“五国の味めぐり“ ホテル ラ・スイート神戸で淡路を食す|耳よ…
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