2017年
7月号
大人の女性が優雅に学べる少人数サロン「FLOWERTUFT」は現在、会員数800人、神戸・阪神間のみならず、九州や四国、海外からの受講者も。休日は気分を切り替えて明日への活力源を養うために友人を招いてホームパーティを開くという花房さん。ホームパーティ文化を日本に根付かせたい。神戸はそれにふさわしい風土や雰囲気があると考える。

連載 輝く女性 ⑤ 日々の生活から “素敵”を見つける

カテゴリ:文化・芸術・音楽, 文化人

花、写真、テーブルコーディネートを通して心豊かな暮らしの空間を提案

インタビュアー・伊藤 紀美子

第5回は少人数サロン「FLOWERTUFT」として、女性対象のフォトレッスン、モダンフラワーアレンジメント、テーブルコーディネートのレッスンを開講する花房英子さん。単に技を学ぶだけではなく、花や空間を通した素敵なライフスタイルの提案を行っておられます。

─フォトグラファー、フラワーデザイナー、食空間コーディネーター、そしてプロトコールマナーアドバイザー…、すべての分野の第一人者。私をはじめ、それぞれに熱烈なファンがいらっしゃいますよね。
 ありがとうございます。どれが欠けても自分ではないんですね。楽しいから全部を極めたい、ひとつに絞れないのは逆に、不器用なのだからかもしれません(笑)。
─今の仕事に携われるようになったきっかけは?
 商社に勤めている時にフラワーアレンジを学び、大好きなお花を一生の仕事にしたいなと。N・Y・で暮らしていた時、通学路途中のガーデンに咲く花の美しさや香りに魅了されて以来の想いです。 それで深い知識を得ようとN・Y・のパーソンズ美術大学に留学。結婚して主人の仕事の関係で渡英してからもロンドンでフラワーアレンジメントやテーブルデコレーションを学び、帰国後はお花やウエディングの仕事に就いていたんです。
─なるほど、しかしまだ写真が登場しませんね。
 写真撮影が下手で、自分の作品を撮影すると美しさが7割ダウンしてしまう(笑)。それで空間デザインを学ぶために入学した京都造形芸術大学で写真も学べると知り、同時に履修したんです。なぜか私の写真の構図や表現法が教授の目にとまり、写真家としての道を勧められました。
─埋もれていた才能が発掘されたわけですね。花房さんのスタイリッシュフォトレッスンは他府県からの申込も殺到する人気ぶりです。

 プロのカメラマンさんに撮り方を聞いても理解できなかった自分の経験を活かし、できるだけ日常の言葉を使った講習を心がけています。皆さん「撮るものがない」とおっしゃいますが、周りには素敵なものであふれているんですね。世に存在するものは各々に必要なデザインを持って生まれてきています。特別な場所に行かなくても、特別なことをしなくても、日々の生活から素敵を見つける、素敵に囲まれていることに気がつくと、もっと心豊かになれると思います。
─素敵を見つけて、幸せを感じる技を磨くということですね。ご自宅サロンでのレッスンではティータイムも楽しみの時間。おもてなしやテーブルコーディネート、マナーなど、+αで学べますよね。
 すぐに取り入れられる暮らしのヒントも同時に学んでいただければと考えています。また「FLOWERTUFT」の仕事と並行して、母が提唱してきたプロトコール・マナーを私ならではの形で普及していきたいと考えています。国際的マナーのプロトコールは堅苦しい印象が強いですが、相手を敬い、相手に不快な思いをさせず、好感を持っていただく、ごく当たり前のルールなんです。その最高基準を知っていると、普段はカジュアルダウンして活用すればいいので、ビジネスや個人間の交流を円滑に進める上でも参考になると思います。神戸・阪神間はお招きしたり、招かれたり、大人同士のお付き合いができる上質な文化が根付いています。素敵な文化を拡げていきたいと思います。
─本物を知っているからこそ、自分流に楽しくアレンジもできる。豊富な実績に基づいて、洗練されたマナーや美しい所作、スマートな社交術を学べる花房さんにファンが多いことに納得できました。

センスも磨けるサロンとして定評があり、スタイリッシュフォトレッスンでは写真の撮り方だけでなくテーブルコーディネートやスタイリングも学べる。パーティー形式のグルメフォトレッスンもあり楽しみながら学ぶがコンセプト。(写真左上)神戸の街をおしゃれに撮る、お散歩フォトレッスンも即時満席の人気講座。個人的にも素敵な神戸をもっと素敵に写真に残して行きたいと思っている。

http://www.flowertuft.com



大人の女性が優雅に学べる少人数サロン「FLOWERTUFT」は現在、会員数800人、神戸・阪神間のみならず、九州や四国、海外からの受講者も。休日は気分を切り替えて明日への活力源を養うために友人を招いてホームパーティを開くという花房さん。ホームパーティ文化を日本に根付かせたい。神戸はそれにふさわしい風土や雰囲気があると考える。

花房 英子(はなふさ えいこ)

FLOWER TUFT flowers & tables x photo主宰
プロトコ-ルジャパン(株)代表取締役
神戸生まれ、9~13歳までN.Y.で暮らす。商社OLからフラワーデザイナーに転職し、N.Y.のパーソンズ美術大学に留学。結婚を機に渡英、帰国後1996年より「FLOWERTUFT」を主宰。フォト、フラワーアレンジメント、テーブルコーディネートのレッスンを開講。女性集客のための企業セミナーにも定評がある。母親は、40年前から日本でのプロトコールを一般社会で普及するよう提唱してきたプロトコール・マナー研究家の佐藤薫子さん。現在、あとを継ぎ、プロトコ-ルジャパン(株)代表取締役も務める

伊藤 紀美子(いとう きみこ)

田嶋株式会社 代表取締役社長
神戸生まれ。95年より同社社長に就任。02~06年神商議女性会会長、07年から国際ビジネス委員長。16年、女性初で神戸商工会議所の副会頭に就任。
田嶋株式会社/1899年、繊維を主体とした貿易商社としてスタート。会社創業110周年の2009年に美容&健康分野を新設。オリジナルブランドのスキンケア「PLUSUI(プラスイ)」を開発販売。同ブランドでナチュラルミネラルウオーターも販売

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〈2017年7月号〉
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