2012年
12月号

田辺眞人の まっこと!ラジオ人物事典 「神戸っ子出張版」12

カテゴリ:

ゲスト     矢田立郎さん (神戸市長)
パーソナリティ 田辺 眞人さん(園田学園女子大名誉教授)
アシスタント  天宮 遥さん(ピアニスト)

ラジオ関西・日曜朝の番組「田辺眞人のまっこと!ラジオ」の中の「まっこと! ラジオ人物事典」は、各界で活躍されているゲストを迎えたコーナーです。出張版では、その中でも特におもろいお話を抜粋してご紹介。

天宮 きょうは兵庫区の「KOBE de 清盛」歴史館前からの公開生放送です。今年は神戸市をあげて、平清盛による観光振興に取り組んでいますが矢田市長は清盛のどこに魅力を感じられますか。
矢田 やはり時代を大きく動かしたことでしょうか。それまでの貴族中心の社会を、大きく変えたり、日宋貿易で富を得たビジネスマンでもあったり。田辺先生、日宋貿易の時代は日本は何を宋に輸出していたのですか?
田辺 日本からは、硫黄や銅、日本刀や扇子といった、原料や民芸品を輸出し、宋からは、当時の最先端技術である医薬品や百科事典などを持ってきていました。あとは、中央政府の機能がなくお金を作れなかったので、宋からお金(宋銭)を輸入してそれを国内で使っていました。宋は質の良いお金を作っていましたから。
天宮 兵庫区周辺には歴史のポイントがたくさんありますね。
矢田 神戸のまちは、この兵庫周辺からスタートし、発展していったのですよね。清盛の修築事業で港が大発展し、室町時代には明との貿易でも栄えました。
田辺 応仁の乱の戦禍や信長の破壊行為、文禄三年の大地震など、人災天災を乗り越えて、鎖国の江戸時代にも瀬戸内海の要港として繁栄しました。最初に神戸市がここに区を作ったときは、湊東、湊西、湊の3つの区だった、兵庫はそれだけ人が多かったんですよ。昭和20年に3つの区が一緒になって「兵庫区」となりました。
矢田 歴史あるこの兵庫をもっと活性化させたいと思っています。運河があるので、時間をかければいろいろな仕掛けができると思いますね。
田辺 新川運河、それに続く兵庫運河は、現在日本にある運河の中で最も大きな運河だといわれているんですよ。
矢田 この運河は明治時代に、神田兵右衛門さん、八尾善四郎さんという方が整備してくださったのです。
天宮 神戸は、ユネスコから認定されたデザイン都市でもあっておしゃれなイメージや、市長も力を入れられているポートアイランドの医療産業都市など新しい時代のイメージもありながら、兵庫のような歴史ある場所もあり、たくさんの魅力がありますね。
(11月4日公開生放送分より抜粋)

「田辺眞人のまっこと!ラジオ」

ラジオ関西 毎週日曜日 朝10時~12時放送中

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