2012
12.01

浄徳寺 新しく進化する「平成の寺」

カテゴリ:汎用

爽やかな須磨の浦風そよぐ月見山に、平安末期から続くお寺が静かに佇んでいる。浄徳寺はどこか心静まる雰囲気。
創建当時の諸仏諸菩薩は本尊である十一面千手観世音菩薩を除き戦火に包まれ灰となったが、平成五年までに伽藍、仏像などが復興した。しかしまたしても災難が襲う。先の阪神大震災で堂宇が倒壊の憂き目に。不幸中の幸いで諸仏諸菩薩に損壊はなく、再び「和敬静寂」の世界を取り戻した。
境内の梵鐘は毎朝五時四六分に、震災で亡くなられた方々の御霊に響く。被害の大きかった地域ゆえか、早朝にもかかわらずクレームはなく、毎朝というのは神戸でもこの寺だけという。
現在ドーム型の納骨堂を建設中で、完成予定は平成一九年の三月二七日。ステンドグラスが彩る釈迦堂の下、地下に設けられた納骨堂は自然光が差し込む構造になるそうだ。「仏の世界はみな平等」と供養料は均一にする方針だそうだ。
由緒にとらわれず常に進化する浄徳寺は、「平成の寺」を目指し新しい歴史を紡いでいる。





浄徳寺

TEL.078-731-0536
神戸市須磨区北町1-4-28

月刊 神戸っ子は当サイト内またはAmazonでお求めいただけます。

  • 電気で駆けぬける、クーペ・スタイルのSUW|Kobe BMW
  • フランク・ロイド・ライトの建築思想を現代の住まいに|ORGANIC HOUSE