12月号
日本におけるゴルフ発祥の地、神戸で 「ゴルフを愛し、ゴルフに親しむ方々の集い」開催
10月24日、日本初のゴルフ場を六甲山上に開設したアーサー・ヘスケス・グルームとも縁が深い神戸倶楽部を会場に、「ゴルフを愛し、ゴルフに親しむ方々の集い」が開催され、関西の名門ゴルフクラブの理事長、キャプテン、支配人やグリーンキーパーなどが一堂に会した。
第一部では講演会がおこなわれた。まずは『低コストと省力化を実現するゴルフ場芝生管理革命』の著者で、ゴルフコース管理用の有機質肥料や芝管理資材の開発、製造、販売をおこなう鹿沼化成工業の社長、武山信良氏があいさつし、工学的な視点から芝生の管理について科学的に解析したところ「土づくりが大事」という結論に達したことや、完熟堆肥を活用することでコース管理の低予算化や効率化が見込めることを力説。続いて武山氏の子息で同社常務の小堀泰治氏が、「芝生管理の標準化について」をテーマにゴルフコースに不可欠な芝生のメンテナンスについてレクチャーした。
温暖化が進む中、特に光合成の最適温度が比較的低いベント芝の管理は難しくなってきているが、「気象条件はコントロールできないが、土壌条件は最適化できるので、適切で健全な土壌をつくることがますます重要になってきています」と小堀氏は、土を団粒構造にすること、有用微生物が住み着きやすい土壌にすることがポイントで、そのためには完熟堆肥を使用して地力を高めることが必須と語った。また、芝生はもともと雑草であり収穫作物ではないので、栽培管理を難しく考えない方が良いというアドバイスも。病害については生理障害の予防が鍵で、そのためのベントグリーン管理標準化の具体例も示した。
講演会で知見を深めた参加者たちは、第二部で親睦を深めることに。年内で歴史ある現在の施設がクローズする神戸倶楽部の優雅な雰囲気と、生バンド演奏の流麗な音色に包まれながら美酒を傾けつつ味覚の秋を体現したコース料理に舌鼓を打ち、ゴルフ談義に花を咲かせた。
参加したゴルフクラブ・団体
奈良国際ゴルフ倶楽部
廣野ゴルフ倶楽部
神戸ゴルフ倶楽部
西宮カントリー倶楽部
芦屋カンツリー倶楽部
小野ゴルフ倶楽部
田辺カントリー倶楽部
茨木カンツリー倶楽部
よみうりカントリークラブ
関西グリーン研究所