12月号
クリスマスに届けたい音楽の贈り物|アカペラグループ チキンガーリックステーキ
クリスマスに届けたい音楽の贈り物
神戸生まれのアカペラグループ『チキンガーリックステーキ』(チキガリ)が今年もクリスマスに歌う。名古屋、東京、横浜…と全国各地をまわり、最後の会場は神戸。あちらこちらでイルミネーションが輝き、クリスマスの飾りで華やかになる人気スポット、ハーバーランド内にある松方ホール。このホールでの開催は4回目となる。来年は35周年。12月のコンサートツアーを前に話を聞いた。
Q.アカペラ(伴奏のない声だけの合唱)を始めたのは1990年。グループに入ったきっかけを教えてください。
渡辺 僕はさだまさしさんに憧れていて「将来は音楽の道に行く」って決めていました。家にあった母親のギターを弾き始めて、ギタリストになるつもりで。始めた音楽は歌のないジャズ・フュージョン系(笑)。バンド活動しているうちにリーダー(川上)に出会って、「うちのメンバーにならないか?」って誘ってもらいました。僕の歌声を聞いたこともないのに。
川上 コーラスは聴いたよ(笑)。アカペラを作るのに重要な、アレンジできる人が欲しかったんです。 僕は家に父親のバイオリンがあって、それを弾くようになって、そのうちギターに興味をもって、カーペンターズ、イーグルス、かぐや姫。それから風を聞くようになって、歌で勝負しようと決めました。
前澤 僕は高校時代にたまたま入ったのがコーラス部。キレイな女子生徒が誘ってくれたからです(笑)。全国大会に出場するようなレベルの高いコーラス部だったから、そこでハモることにハマりました。
アカペラは社会人になってから始めたけど、楽しくて、やっぱり“ハモる” のが好きだって実感して。コーラスは主にクラシックだけど、クイーンのロックなハモリも好きだったし。
濱田 僕もハモリが好き。アリス世代だからね。だから前澤君が「来ないか?」ってチキガリに誘ってくれた時は「行きます!」って(笑)
ギターも弾いてたし、バンドではドラムを叩いてたけど、ハモリを選んだってことになるかな。僕はカラオケ行ったら勝手にハモってくる人です(笑)
長谷川 このメンバーで歌ってたら主旋律いなくなるよね(笑)
僕は物心ついた時からカラオケで歌ってました。須磨パティオのカラオケ大会に妹と出場して『3年目の浮気』を歌った。小3なのに(笑)
僕の家にも母親のギターがあって、長渕剛の弾き語りしてました。渡辺と一緒にやってたバンドではサザンオールスターズとか当時人気の曲を歌ってて、自分が低い声を出せるとは思ってなかった。
渡辺 僕は気づいていたよ。だからチキガリのbassを探すときに「長谷川がいる!」って思った。この声って努力しても出せないからね。
川上 楽器と一緒で、長谷川は低い楽器をもっていたということです。
長谷川 僕は最後にチキガリに入ったんだけど、客席で聴いてる頃、リーダーは低音だと思ってた。
渡辺 一応パートは決めてるけど曲によって違うからね。リードも変わるし、ボイパも入るし。変化するから何色ものバリエーションが楽しめる。そこがチキガリの魅力かも。
川上 得意音域をわかってる割には音域を広げようとしてくるよね(笑)
長谷川 前澤>さんはいつの間にかファルセット出るようになってるし、リーダーも「これ出ます?」って言われた音は出せてる。
渡辺 1回出たらもう “出る音” として認定(笑)
Q.来年は35周年。新たなチャレンジなどはありますか?
前澤 30周年に全国の教会を回るツアーを企画してたけど、コロナ禍が重なってできなかったんです。これは実現したいね。
渡辺 できるだけマイクを使わずに、本当のアカペラを聴いてもらいたいね。
長谷川 学校で歌うのも楽しい。アイドルになったのかなっていうくらい、キャーッって言ってもらえるし(笑)。アカペラ聴くの、初めてなんだろうね。
前澤 コロナ禍、学校公演に行った時、子どもたちが僕たちと一緒に『にじ』を歌ってしまったんですよ。大人数で歌ってはいけない時期だったのに。先生たちも止めずに歌わせてくれて、すごく嬉しかった。
渡辺 子どもたちが自然に歌い始めたのは本当に嬉しかったです。学校公演に行くと高校生は、音響とかすごく見てますね。
前澤 いつも運動してる体育館がステージになるってのも見てほしいよね。衣装も含め、いろんな大人が携わってステージができているってところを見て知ってほしい。文化を伝えるってそういうことかなと思うんです。
Q.松方ホールでは、4年連続4回目のコンサートになりますね。どんなステージを予定していますか?
前澤 地元でクリスマスコンサートができるのはありがたいことです。1年の総決算的な、忘年会のような。いいことも悪いこともあっただろうけど、歌を聴いてもらって、新年を楽しく迎えてくださいねという気持ち。
渡辺 20数曲、いろんなジャンルの歌を届けたいと思っています。いつもどんなコンサートも、「楽しかった」と言ってもらえるように心がけているけど、クリスマスって、その気持ちがより強いよね。
濱田 クリスマスは、1年で1番アカペラが似合うと僕は思っています。お客さんが笑ってる顔を見るのが好きなので、僕たちも楽しみたいね。
衣装提供:株式会社 播 ~Boon Life Base~
公演情報
『アカペラクリスマス 2024』
日時:2024年12月22日(日) 16:00開演 会場:神戸新聞 松方ホール
『結成35周年 アカペラコンサート』
日時:2025年7月27日(日) 17:00開演 会場:西神中央ホール
Chicken Garlic Steak offical web site 詳しくはコチラ