2025年
2月号
2月号

神戸のカクシボタン 第134回 メリケンパークを散歩しながらハイキング 神戸最低峰「KOBEKO山」
来月で50歳を迎える。幸多き一年となるよう元旦に願掛けも兼ねて単独で登山することにした。とは言ったものの知識もなければ道具もない。記憶にあるのは小学校の遠足で行った六甲山。中年界を代表する恵まれたメタボな体格に適した山などあるものか探したところ…「あった‼」。早速、リュックを用意し向かった先はポートタワーの手前。「ワンハーバー」の愛称で知られるこの広場には神戸最低峰の「KOBEKO山」がある。山頂までの所要時間は約数秒。遭難することもなく「あっ」という間に頂に着いた。しっかり標識も設置されており感動。歩道橋を行き交う人が見守る中、ポートタワーをバックに記念撮影した。
また麓には六甲山の木材を使用したベンチもありハイキングの雰囲気を堪能することができた。この斬新な「山」を企画したのは神戸港“U”パークマネジメント共同事業体代表(代表企業 早駒運輸株式会社 代表取締役)の渡辺真二さん。阪急神戸三宮駅東口、JR三ノ宮駅の北側に位置する待ち合わせスポット「さんきたアモーレ広場」にはかつて突起状のオブジェがあり「パイ山」「デコボコ広場」と呼ばれ親しまれてきた。そんな市民のランドマークを港で再現しようと神戸市にも同意を得て施工。「皆さんに親しまれる場所にしていきたい。山として認識頂いている影響かゴミを放置される方も少なくきれいにご利用頂いているのでありがたい限りです」と期待を寄せた。苦労せず高望みしたい方にはもってこいのスポットである。

多くの方が登山を楽しむ

頂にはしっかりとした標識
岡力(おか りき)
コラムニスト・放送作家
ふるさとが神戸市垂水区。関西の大衆文化をテーマとした執筆・テレビ、ラジオ番組を企画。日本放送作家協会関西支部事務局長。大阪芸術大学短期大学部(伊丹学舎)、神戸電子専門学校 非常勤講師。