11月号
地域の人たちの温かさと 豊かな自然に囲まれて
神戸市立山の手小学校
校長 大西 一弘 さん
神戸の商業や文化、経済の中心である中央区の海沿いから山沿いまで、南北に長いエリアを校区にもつ山の手小学校は、兵庫県庁北西の小高い丘の上に建つ。子供たちは毎日、「笑顔の坂道」を上り、緑に囲まれ小鳥の声が聞こえる学舎へと元気に通学している。
山の手小学校は、明治以来の長い歴史を有していた下山手・山手小学校が合併し、元の生田中学校の場所に新校舎を建設して平成6年4月に開校しました。「三校記念室」にその歴史を大切に保存し、それぞれの卒業生がしばしば訪れています。
東の丘には神戸海洋気象台跡、北には宇治川公園、その向こうの山の麓には水の科学博物館、西に高取山、南には元町、ハーバーランド方面の市街地、その向こうに海を望むという恵まれた環境の中、子供たちはのびのびと過ごし、とても素直に成長してくれています。
PTAをはじめ地域の皆さんには、開校以来ずっと学校活動に積極的に協力いただき、登下校時の見守りや清掃活動、本の読み聞かせ、学習・スポーツ指導などにボランティアで参加いただいています。平成23年度から始まった「神戸っ子応援団」に基づいて、こうべ小学校、神戸生田中学校と共に取り組んでいる「YKK応援団」の様子を見ても「地域の人たちの温かさ」を感じ、それに応えて信頼される学校づくりを目指さなくてはいけないと、職員一同も子供たちと一緒に頑張っています。「自分がすき 友達がすき 学校や地域がすき」を教育目標に、人それぞれの良さや違いに気付き、自分も相手も大切にできる心を育んでいます。
食べることや食べるものの大切さを学ぶことによって、食に興味をもってほしいと思っています。プログラム委員会の子供たちが中心になって学校キャラクター「山の手ぼうや」「カリヨンちゃん」を使い、低学年にも優しく楽しく「笑顔であいさつ」を呼びかけています。
もちろん勉強も大切です。読書タイムや基礎学力向上タイムを毎日設けています。そして、地域の暮らしや自然についての学習を取り入れ、年間通してたくさんある地元のお祭りや行事に参加することで、ここが「帰って来たい自分のふるさと」と感じる子供たちに育てていきたいと思っています。