12月号
その他のお宮さん
弓弦羽神社
酒造の聖地に建つ神社で、新年を樽酒で祝う
神功皇后の時代、忍熊王(おしくまのみこ)との戦いの際、皇后自ら弓矢甲冑を納めて熊野大神を斎奉して戦勝祈願を行い、大勝したという故事により創設された。「厄除開運」「家内安全」「諸願成就」にご利益があるとされ、または近年では「交通安全守護・恋愛成就」の宮としても、広く崇敬されている。酒造の盛んな地域にあって氏子には造酒メーカーも多く、新年には菊正宗、白鶴、剣菱の奉納した樽酒がふるまわれる。
弓弦羽神社
神戸市東灘区御影郡家2-9-27
TEL.078-851-2800
本住吉神社
住吉三神および神功皇后を御祭神とする
西暦201年、神功皇后が九州から難波に向かおうとした際、御船が動かなくなり卜したところ、住吉三神より「わが和魂を大津渟中倉之長峽(おおつねなくらのながお)に祀れ、そこで往来する船を見守ろう」という神託があった。このため、住吉三神を祀ったところ無事に航海を終えることができた。後には神功皇后も併せ祀り、住吉三神および神功皇后の御四柱が、本住吉神社の御祭神になったと伝わる。
本住吉神社
神戸市東灘区住吉宮町7-1-2
TEL.078-851-3746
保久良神社
古代の遺跡に抱かれた閑静な神社
須佐之男神、大歳御祖神、大国主命、椎根津彦命を御祭神とする。本殿周辺の巨大な石組の跡は古代の遺跡として知られ、周辺で弥生土器も出土している。毎年5月に行われる春の例大祭では、保久良神社の氏子である北畑地区、田辺地区、小路地区、中野地区がだんじりの宮入りを行う。今夏8月、「山の日」に、祖神の御尊像を古事記の一文通りに社頭に建立。震災復興の玉垣寄進等、神域尊厳整備を進めた。
保久良神社
神戸市東灘区本山町北畑680
TEL.078-411-5135
和田神社
和田岬の神社に祀られる、三柱の神様の伝説
JR和田岬線の終点である和田岬駅の北側に建つ。万治元年(1658)、天御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)の座す神輿がこの地に流れ着いて数々の奇跡が起きたことから、正式に社殿が造営されたと伝わる。淡路から本州に渡るとき、最初にこの地に上陸したと伝わる蛭子大神、兵庫津築港の際に平清盛公が安芸の宮島から勧請した市杵嶋姫大神とともに、三神を祭神として祀る。現在は交通安全、商売繁盛、五穀豊穣の祈願所として信仰を集めている。
和田神社
神戸市兵庫区和田宮通3-2-45
TEL.078-652-1551
海神社
水運の安全をつかさどった綿津見三神を祀る
兵庫県最大の前方後円墳、五色塚古墳の東に立地する。暴風雨のため御座船を進めることができなかった際、神功皇后が底津綿津見、中津綿津見、上津綿津見の三神を祭り祈願したところ、風波がおさまり都へ帰還できたため、社を建てたのが鎮座の由来とされる。航海安全・漁業繁栄・交通安全の神として知られる。毎年1月10日前後の3日間、えびす祭が行われる。毎月20日には海上安全祈願祭が行われている。
海神社
神戸市垂水区宮本町5-1
TEL.078-707-0188
綱敷天満宮
学問の神様を祀り、「須磨の天神様」で親しまれる
「学問の神様」天満大神・菅原道真公を祀る。神戸では須磨の天神さまと親しまれている。菅原道真公は九州に渡る際、須磨の浦に立ち寄り、須磨の漁師が造った大綱の円座で休憩をしたとされ、この故事にちなみ、菅原道真公の死の76年後にこの地に創建された。全国でおよそ一万社ある天満宮のうち、二十五霊社のひとつとして古い歴史をもつ。境内は春には梅が美しく、合格祈願・学業成就などあらゆる祈願にご利益がある。
綱敷天満宮
神戸市須磨区天神町2-1-11
TEL.078-734-0640
多井畑厄除八幡宮
日本最古の厄神で、無病息災を祈る
「多井畑の厄神さん」の愛称で親しまれる神戸の厄神。神護景雲4年(770)の疫病大流行の際、五畿内(大和、山城、河内、摂津、和泉)の国境10ヶ所に疫神が祀られ、疫祓いが行われた。多井畑厄除八幡宮もその一つであったと伝わる。日本最古の厄除けの霊地として、在原行平や源義経も祈願に訪れた。例年、1月18日より3日間にわたって厄除祭が行われ、お祓い、疫病退散、病気平癒の祈願と、多くの参拝者が厄除けに訪れる。
多井畑厄除八幡宮
神戸市須磨区多井畑宮ノ脇1
TEL.078-741-0827
湯泉神社
子宝成就にご利益のある、有馬温泉のお宮さん
有馬温泉の守護神として知られるほか、子宝成就にご利益のある神社としても親しまれている。神社の縁起によると、大己貴命(おおなむちのみこと、大国主命)、少彦名命(すくなひこなのみこと)の二神が、三羽のカラスが赤い水を浴びて傷を癒しているのを見て、有馬温泉を最初に発見したと伝わる。この二神と、12世紀の有馬温泉再興の時代より奉られた熊野久須美命を「鎮護三神」として祀る。
湯泉神社
神戸市北区有馬町1908
TEL.078-904-0418
祇園神社
神戸市街地から海を見わたす平野の祇園さん
平安時代の末期、今の京都・八坂神社の前身、京都北白川の東光寺に素盞嗚尊(すさのおのみこと)をおまつりするため、姫路の広峰神社から京都に向けてご分霊をお載せしたお神輿の行列が出発。その際に平野でご一泊されたため、地元の人々がその後もご神徳篤いのを感謝し、祠を作ったのが祇園神社の始まりとされ、約1150年余の歴史を持つ。平清盛が貿易のための人工島を築造する再に、この神社の裏山で計画を練ったともされる。
祇園神社
神戸市兵庫区上祇園町12-1
TEL.078-361-3450