6月号

ひょうご神戸まちかど学だより|
「兵庫の風土や文化を知る」高校教員初任者研修 兵庫県立総合教育センター
5月7日、兵庫県立総合教育センターで、本年度から兵庫県の高校教諭となった人を対象とした研修の一環として、県立兵庫津ミュージアム名誉館長・園田学園大学名誉教授の田辺眞人先生が「兵庫の風土や文化を知る―授業に興味や感動を」と題し講演した。
田辺先生はまず、芦屋高校や御影高校の教師として勤務したことや、ニュージーランドでの教育経験があると自己紹介を兼ねて振り返った上で、昔と今の教師の置かれた環境の違いを指摘。戦後教育の草創期、情報面でも設備面でも学校は感動の場であり、大学進学率も低かったので大卒の教師は尊敬される人だったが、現在は情報化が進んで効果的に答えが見つかり、高学歴化で大卒も当たり前。「そんな時代に、教師はどうすればより尊敬されるでしょうか?」と問いかけ、「そのためにも、授業は生徒を感動させ、保護者からの信頼を得るためにも、全国対象の教科書やEテレが扱い得ない各地の校区や生活の中から教材を見つけ出すことが、現場の教師の強味になるのです」と力説、その上で「学問は、身のまわりの疑問を解くことからはじまるのですよ」と、感動の種として、高校の歴史教師時代に授業の最後の5~10分間は校区の歴史を話した経験を伝えた。
今回は兵庫県の教員が対象ということで、兵庫学のすすめとして兵庫県の〝個性〟についてレクチャー。「なぜ〝兵庫〟なのですか?」と問うと指名されたフレッシュな地歴教師はストレートすぎる質問に困惑、そこで田辺先生は、〝兵庫〟とはもともと武器庫を指す一般名詞で、平家の福原庄の武器庫周辺に営まれた荘園が「兵庫庄」とよばれるようになったと解説。その後、清盛の港湾整備もあり瀬戸内海のターミナル港の兵庫津が栄え、幕末、大政奉還で朝廷が徳川慶喜に辞官納地を命じた際に、摂津・播磨の旧天領を管理する事務所が1868年に兵庫津に設置されたために「兵庫県」と呼ばれ、廃藩置県(1871年)より前に成立していたという経緯を、日本史の大きな潮流にも触れながらわかりやすく話した。
ほかにも兵庫県はかつての畿内七道という8つの地方の半分の4つが含まれること、面積が東京都・神奈川県・埼玉県の合計とほぼ同じなど、知っているようで知らない兵庫県の多様性やユニークさを紹介し「風土が価値観をつくります。地域の特色を考えて授業に生かしてください」と語った。最後に「生徒がその科目を好きになるかどうかは、良い先生に出会ったかどうかです。ぜひそういう良い先生になってください」とエールを送りマイクを置いた。

「授業は教科書〝を〟教えるのでなく、教科書〝で〟教えましょう」と
田辺先生はアドバイス

この春に教鞭を執りはじめた新人教師約220名が、
専門教科の垣根を越えて受講

未来広がる〝後輩〟たちを前に自ずと板書にも力が入る

西田健次郎兵庫県立総合教センター長(左)と田辺先生
兵庫五国の風土と文化講演会
日 時:7月20日(月・祝)1部10:00~12:00/2部14:00~16:00
会 場:神戸新聞松方ホール 講師:田辺 眞人
神戸駅・ハーバーランド駅下車徒歩約7分
テーマ:1部 兵庫県の誕生と発展
2部 県下各地の風土と文化
参加費:各部500円(参加申込不要)
※加東市観光協会阿江孝仁事務局長による
加東市・北播磨の観光・歴史文化の案内あり
※加東市&北播磨の観光と物産フェアも同時開催
問合せ:加東市観光協会
TEL.0795-48-0995(9:00~17:00・水休)
https://www.kato-kanko.jp/

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