7月号
上質な生演奏とともにゆったり過ごす昼下がり|音楽の似合う街、神戸
ジャズライブ&レストラン ソネ
代表取締役社長
曽根 辰夫 さん
神戸を代表する老舗ライブハウス「ソネ」で上質な生演奏を聴きながらゆったりした時間を過ごせる「昼下がりのジャズライブ」が人気です。
オーナーの曽根辰夫さんに、始めた当時のことや今の思いなどをお聞きしました。
―昼下がりのジャズライブはいつもほぼ満席、大盛況ですね。
お陰さまで、楽しみにしていただいている方もたくさんおられ、オープン前に行列ができるほどです。ワンドリンク付き千円で、休憩をはさんで2ステージ続けて観るとほぼ2時間、ジャズの生演奏を聴きながら思い思いの昼下がりを過ごしていただけるのが人気の理由だと思います。
―いつごろから始められたのですか。
13年ほど前です。当時は、昼間にジャズを聴くなどというのは考えられなかったと思います。夜になって、ちょっと薄暗いところで聴くのがジャズというイメージしかなかったですからね。今は増えましたね。「ソネが昼間のライブを開いているのなら…」とお話をいただき、神戸のライブスポットが連携し年に1〜2回開催するイベント「KOBE JAZZ WALK」にも参加しています。
―どういう思いで昼間のライブを始められたのですか。
ソネは夜だけの営業なので、深夜に外出しにくい方々にはなかなかお越しいただけません。そこで、よりもっとジャズを広めたいという思いもあり、日曜・祝日の昼下がりに生演奏を始めました。近年はピアノやサックス、フルートなどの楽器演奏が好きな子どもさんに、生の演奏を聴かせたいという親御さんが連れてこられるケースもあります。小学生以上であれば入店可とお話ししています。実際に小学生のころに昼下がりのライブに来ていて、中学、高校生になり毎年神戸で開催されている「ジャパン スチューデント ジャズ フェスティバル」に出場して好成績を収めた子もいますし、ミュージシャンになって活躍している人もいます。
―出演するアーティストは?
ほとんどが関西一円で活躍しているアーティストたちです。昼下がりのライブの場合は、出演しているアーティスト目当てというより、ソネでジャズを聴きたいというお客様にお越しいただいているようです。
―若いミュージシャンの登竜門的な位置づけもあるのですか。
いいえ、そういう位置づけはないですね。通常、ソネで聴ける高いレベルの演奏を昼間、気軽に楽しめるというのが人気の理由のひとつだと思っています。
―今後もずっと続けていってください。
そうですね。ライブの楽しさを一人でも多くの方に知ってもらい、神戸でライブ演奏を提供する全ての店の発展に寄与できればいいなと思っています。
■JAZZ LIVE&RESTAURANT SONE
TEL.078-221-2055
神戸市中央区中山手通1-24-10
17:00~24:00
無休 ★通常ミュージックチャージ1,140円(税別)
曽根 辰夫
1952年、神戸生まれ。甲南大学卒業。卒業後はミュージシャンとして活動しつつ、ソネの経営に携わり、現在に至る
曽根 正太郎
1981年、神戸生まれ。10代はジャニーズ事務所所属、20代は音楽活動に没頭。現在はソネのスタッフとして、ソネを基点としながら街のイベント企画などにも携わっている