2017年
3月号
3月号
沼島|私の淡路島
国生み伝説の聖地
沼島は、淡路島の南4.6㎞の紀伊水道北西部に浮かぶ、南あわじ市に属する離島で、瀬戸内海国立公園の一部です。奇岩が多く、その象徴でもあるのが、高さ30mを誇る上立神岩(かみだてかみいわ)です。国生み伝説によれば、「いざなぎ」と「いざなみ」の神が、天の浮き橋から天の沼矛(あまのぬぼこ)を差し降ろして青海原(あおうなばら)を「こをろこをろ」とかき混ぜ、矛先からしたたりおちた潮がつもって島となり、この上立神岩に降り立ったといわれています。
見所が多いこの島で、私がおすすめするのは約2時間の半周ウォーキング。特に秋になると、渡り鳥のように長距離の季節移動をする蝶“アサギマダラ”の乱舞が楽しめるので、毎年訪れています。お地蔵様が祀られている山道は静かで人通りもほとんどなく、蝶たちは安心するのか花の蜜を求めてヒラヒラと可憐に舞うのです。太古のロマンに想いを馳せながら、五感で自然に触れてみるのはいかがでしょうか。
NPOあわじFANクラブ
専務理事
赤松 清子(あかまつ きよこ)
■沼島総合観光案内所「吉甚(よしじん)」
南あわじ市沼島2400
営業 9:30~16:00
TEL.0799-57-0777