2018年
5月号
新たな一歩を踏み出す神戸空港

関西エアポート神戸 誕生!

カテゴリ:神戸, 行政関係

関西エアポート株式会社が関西国際空港・大阪国際空港の運営を開始して2年。今春からは神戸空港の運営を行うことで、待望の関西3空港の一体運営がスタートした。学生時代を神戸で過ごした山谷社長に、関西エアポート神戸が関西経済に果たす役割について話をうかがった。

関西エアポート神戸について 設立の経緯や事業内容

 関西エアポート株式会社は、新関西国際空港株式会社様との運営権実施契約に基づき、2016年4月1日に関西国際空港(KIX)および大阪国際空港(ITAMI)の運営を開始し、2年が経過しました。
 そしてこの度、関西エアポートの100%出資会社である関西エアポート神戸株式会社は、神戸市様との運営権実施契約に基づき、2018年4月1日に神戸空港(KOBE)の運営を開始しました。契約期間は2060年までの42年間です。
KIXとITAMIの運営を開始した頃には、もし今後、KOBEの運営を担わせていただくことがあったとしても、まだ当分は先の話だろうと考えていました。しかし、地域の皆様、自治体・国・経済界の皆様が真摯に空港問題に向き合ってくださり、多大なご協力をいただきましたお蔭をもちまして、2年という短期間で関西の主要な3空港の一体運営を開始する運びとなりました。大変嬉しく感謝しています。
 神戸市様がKOBEの運営者を募集された際に提示された要項の事業目的には、「神戸空港と関西国際空港及び大阪国際空港とともに一体運営に資する方策を講じ、3空港それぞれの能力を適切に活用することによって、関西全体の航空輸送需要の拡大、神戸経済の活性化、更には関西経済の発展に貢献する」とありました。まさに関西エアポートグループが向かっている方向性と同じと考え、本事業への参画を決心しました。
 空港運営会社としての役割は、空港の安全・安心な運用を守るためのハード・ソフト両面の取り組みをはじめ、航空路線の誘致や料金施策などの航空系と呼ばれる事業、また物販・飲食・サービスなどの非航空系と呼ばれる事業等、多岐に渡ります。
 いずれの事業においても、皆様のご期待に応えることができるよう努めてまいりたいと考えております。

神戸への思い

 個人的な話になりますが、私は学生時代を神戸で過ごし、海と山に恵まれた美しい景色、国際色豊かでお洒落な街並み、様々な文化やファッションの発信地である神戸の魅力に触れてきた者のひとりです。
 またオリックス時代には、当時神戸に拠点をおいていた球団、オリックス・ブルーウェーブが阪神・淡路大震災の年にリーグ優勝させていただいた折、球団の優勝企画をお手伝いした経験もあり、愛着を持っている土地です。そのようなご縁のある場所で空港運営に携わることに感慨深い思いがあります。

4月から3空港の一体運営がスタート 相乗効果について

 4月1日から、3空港の運営が始まりましたが、一体運営というのは、これから時間をかけて創り上げていくものです。私どもは、3空港の運営を一元化することで「関西におけるひとつの空港システム」の構築をめざしております。これは「関西圏を有機的に結び、活性化につなげる、一体化したファンクション」というイメージです。3空港それぞれの特長、また人的・物的資源を最大限に活用することを念頭に、今後増加する需要に効率よくキャパシティを提供すること。そして、関西圏が有機的に結ばれ活性化されること。これが出来れば一体運営が達成すると考えています。
 KIXは、3500メートルと4000メートルのどんな飛行機でも離発着できる立派な滑走路がある24時間運用の国際拠点空港です。ITAMIは1828メートルと3000メートル2本の滑走路を有し、KOBEの2500メートル滑走路が加わると、3空港で5本の滑走路となります。
 また、3空港の旅客数は2017年度合計で4740万人(見込み)なので、2018年度には5000万人を目指すことを目標にしました。5000万人という数は、世界の空港の旅客数のランキングにおいて30位程度の規模となります。それぞれの空港インフラが、相互補完し、最大の効果を発揮するために、どういう施策を打つ必要があるのかを、今後あらゆる角度から検討したいと思っております。
 関西エアポートグループには国内外から様々なバックグランドを持った人材が集まっています。多様な知見や得意分野、またこの2年、KIX・ITAMIで培ってきた運営ノウハウをベースに日々新しい工夫を心がけていくことが大切です。
 ただ、まずは実際に運営を開始させていただき、KOBEをよく知ってからじっくりと取り組んでいきたいという気持ちです。

KOBEがもつポテンシャル

 KOBEは、関西の主要都市、神戸とその周辺地域を後背地に持ち、ビジネスにもレジャーにもバランスのとれた需要が期待できる地域だと考えています。
 空港の役割は、何よりも地域の必要に基づくべきものであると思います。地域が必要とする主要な公共インフラのひとつとして、皆様の期待に応えることのできる空港づくりに努めてまいります。
 その際には、もちろん空港だけでなく2次交通や観光等を含めた地域の戦略も重要となります。地域の活性化を推進する方法を皆様とご一緒に考え、ご協力をお願いしてまいりたいと考えております。
 そして、KOBEとの良好な関係が、関西全体の発展につながっていくと考えています。

関西経済発展のためにKOBEが果たす役割

 関西エアポートグループは今後42年間にわたって3つの空港運営に長期間責任をもっていく会社です。長期的視野でKOBEが今後どう発展していくかということについての考えと方向性が重要で、それに向かって空港インフラをどう活かし、拡大する需要を地域としてどう取り込んでいくかについて議論が進んでいくことを期待します。
 私どもが運営する空港が運営業務を確実に引き継いでまいりますとともに、関西における一つの空港システムの確立に向け、“Oneグループ、Oneエアポート”として邁進してまいります。
 空港と地域の良好な関係が、関西、そして日本の経済発展に貢献できるよう努力してまいりますので、これからも皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

現状の発着回数は1日60回まで

4月1日に、いよいよ一体運営がスタート

物販や飲食・サービス面の充実も期待されている

新たな一歩を踏み出す神戸空港

神戸空港

大阪国際空港(伊丹空港)

関西国際空港

山谷 佳之(やまや よしゆき)

関西エアポート株式会社 代表取締役社⾧ CEO
1956年、大阪府生まれ。1980年、神戸大学農学部卒業後、オリエント・リース株式会社(現オリックス株式会社)入社。2009年にオリックス株式会社取締役専務執行役員、2015年には取締役兼代表執行役副社⾧となりコンセッション事業を牽引、同年12月関西エアポート株式会社代表取締役社⾧ CEOに就任。2017年9月より関西エアポート神戸株式会社 代表取締役社⾧ CEOも務める

〈2018年5月号〉
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