2016年
12月号
12月号
“特別なもの”との出会い ベール・ド・フージェールの家具 5
佐藤よし子がご紹介する今月の逸品 ⑤
神戸北野の美しい冬の街並み。私の幼い頃には、ベール・ド・フージェールの近くのトアロードを登り詰めた所にある外国人倶楽部では、毎年クリスマスパーティが開かれ、24日のイヴから1月6日までの12夜の間、クリスマスイベントは続いたものでした。
この美しい英国のダムウエイターという二段のテーブルは、アフタヌーンティやディナーを含めパーティの席には欠かせないサービングテーブルです。アフタヌーンティが大流行した1870年代の物で、希少なサテンウッドの木に、アイボリー、ローズウッド、エボニーの木での象嵌には、パーティに華やかさ添える音楽のパターンや、友情の証であるリボン、祝いの文様ガーランドがデザインされています。
19世紀の有名なプリント画(ドロウーイングルームティ1890年英国)の中には、全く同じ2段のダムウエイターが描かれています。
神戸北野高級アンティーク家具専門店
ベール・ド・フージェール異人館通店
神戸市中央区山本通2-8-12
TEL. 078-261-9193
http://www.verre-de-fougere.com/
WAREHOUSE
神戸市中央区山本通4-26-14
佐藤 よし子(さとう よしこ)
1988年、日本初の英国式フィニッシングスクール『ザ・クイーンズ・フィニッシングスクール』を神戸にて開校。ハウスキーピングやテーブルセッティング、マナーについて指導。『ダウントンアビー』の世界などをレクチャー。NHKテレビ『美の壺』、『グレーテルのかまど』、雑誌『家庭画報』、『婦人画報』など各種メディアにて活躍中