12月号
多彩な暮らしが、すぐそばに:神戸“山の手”の暮らしを語る ①
これが神戸、「山の手」の楽しみ方
大久保 かれん(DJ)
「中山手通」には、いいイメージがあるんです
三宮や元町に徒歩で繰り出せる場所で北野もすぐ、「中山手通」や「山本通」界隈は神戸の人にとって憧れのイメージがあるんです。山手幹線より北側はハイソなエリア。ただ阪神間の山の手と違って神戸市の山の手は手の届くハイソだからいい。憧れ(=諦め)ではなく、ちょっと頑張れば手に入る。
お洒落好きでオンオフをしっかり楽しみたい方々や共働き夫婦にぴったりな住エリアだと思いますね。
自然豊かで、眺望に恵まれた場所
三宮や元町のような騒々しさとは無縁、自然が多い住宅街でのんびりと歩くのが気持ちいい街です。
山の手って坂道が大変という印象を持っている人が多いようですが、このあたりは北野周辺と違い傾斜が緩やか。上手に道を選んで歩けば、全然へっちゃらです。上り坂のお散歩は、空のふもとから包まれて歩いていく感じ。
小さな公園など、ほっとする自然空間があちこちにある。さわさわと生い茂った緑がざわめいている音、川が静かに流れる音、鳥の鳴き声、蛍が飛ぶ川面、時間が緩やかに流れているんです。
利便性の高い場所でありながら、山と海がすぐ目の前に広がり、豊かな自然環境も残っている、こんな恵まれた場所はそう多くはないと思いますね。
あえて、山の手を選びたい
ハワイやSUP(スタンドアップパドル / サップ)など海にはまっている私ですが、実は神戸は山の稜線が美しいことも声を大にして言いたいですね。
海と山の距離が近い神戸では海の素晴らしさは当たり前、山の美しさで価値観を図るようなこともあって。賃貸に住んでいたときは、あえて山の手の住宅を選んでいた時期もありました。神戸人独特の美感覚かもしれませんね。
安心で安全、そしてグローバルな官公庁街・文教エリア
中山手通界隈には兵庫県庁や兵庫県警もあるため、暮らす上での安心感が大きいと思いますね。
また私が通った「神戸山手女子中・高等学校」をはじめ、「こうべ小学校」「山の手小学校」「神戸華僑幼稚園」「神戸中華同文学校」…などの学校が点在。子供を持つ私の友達はこのエリアの学校に通わせたいがために引っ越しを考えている人も多いですよ。港町として150年の歴史がある神戸。なかでも神戸市中央区は住人の約1割の人が外国人。日常で英語や中国語を当たり前に耳にします。
異文化に抵抗がなく、おおらかで、グローバルな人間が育つ、これからの時代にふさわしい住環境ですよね。
距離感・人の量がちょうどいい
東へ向かえば、異国情緒あふれる北野異人館。西に向かえば、懐かしい兵庫の香りがする平野町に、長田や新開地など、その町の魅力を活かしたワクワクする街づくりもある。北に上がれば、神戸の街を一望できる諏訪山、そして桜や紅葉が美しい布引や再度山。南にはショッピングが楽しいお洒落な旧居留地や三宮、ハーバーランドがあり、海もすぐ。東西南北、ちょうどいい距離感に、暮らしを豊かにする機能が充実しています。
自分のスタイルに合わせて自由に住まい方を選べると思います。
また三宮や元町の都心、北野の観光地ほど人が多すぎず、かといって地方や古い住宅街のように少なすぎず、ちょうどいい人の量。神戸の歴史や自然豊かな魅力を守りながら街的な機能も充実、トラディショナル&今のスタイルをマッチさせた、神戸らしい山の手の街だと思いますね。
大久保 かれん (DJ)
ニューヨークで過ごしたのち、小学6年生から神戸で過ごす。神戸市中央区諏訪山町の神戸山手女子中学校・高等学校にて青春を謳歌し、甲南女子大学へ。卒業後は地元神戸の人気FM、Kiss-FM KOBEでDJデビュー、現在もFM COCOLOのDJとして神戸の最旬情報を発信するとともに、神戸らしさを存分に堪能できるまち歩き体験「おとな旅・神戸」コーディネーターもこなす。神戸ラブ&神戸の人・店に通暁するアグレッシブな女性