12月号
世界一のクリスマスツリーに世界一の“願い”を込めて
神戸開港150年、記念の年を締めくくる12月は神戸のメリケンパークがアツく盛り上がる予感!
世界一の高さとなる生木のクリスマスツリーを運び、神戸のメリケンパークに立てるという
「めざせ! 世界一のクリスマスツリーPROJECT 〜輝け、いのちの樹。〜」が話題を集めている。
プロジェクトを担当するのは、プラントハンター西畠清順さんが代表を務める植物コンサルティング会社「そら植物園」。神戸市の賛同もあり、神戸開港150年記念事業の関連事業として、12月2日(土)~12月26日(火)に、神戸メリケンパークにて開催。界隈では12月17日(日)まで神戸ルミナリエも開催されており、2イベントの相乗効果も見越し、約1ヶ月間で来場者100万人を目指す。
巨大ツリーといえば、ニューヨーク・ロックフェラーセンターの人工ツリーが有名だが、神戸に届けられるのは、根っこがついた生木。巨木の里、富山県氷見市で発見された推定樹齢150年、推定重量24トンの「あすなろの生木」を、特殊車両と大型船を使って移動させ、メリケンパークに巨大クレーンで植樹する。盛大な植樹式が行われた後も、ツリーの下でさまざまなイベントが実施される。音楽イベントやトークショー、クリスマスマーケットのほか、ツリーに向かう通路にはエアープランツをイルミネーションで華やかに装飾した光のトンネルが出現!またツリーを支える植木鉢は展望台になっていて、鉢上に登ってツリーに触れることができるそう。
主催者の清順さんはこのプロジェクトに、夢と希望のメッセージを込めている。例えば、あすなろの木。この木は美しい檜と比べると格下で、檜になりたくてもなれない、「明日」は檜に「なろう」と願って育つから、「あすなろ」の木と命名されたという話もある。
しかし今回のプロジェクトでは氷見の山奥に佇んでいた格下の木が、世界一に輝くことになる。
夢や希望に満ちあふれた象徴となる木だからこそ、阪神・淡路大震災から復興し再生した都市として、開港の節目も迎えた神戸の街に立てたいと西畠さんは考えた。
あすなろの木が人々の心にも根ざしてほしいから、伐採せず、根っこごと運ぶことで、大切な命を見つめ直す機会になればと言う。
「みんなで作る」世界一のクリスマスツリーがテーマ。人にも木にも優しく!を目指し、ツリーのイルミネーションは最小限のエネルギーと自然の風を利用した有機的な演出に。メッセージ型の反射材オーナメントに、イベント参加者が未来へ向けた夢や希望のメッセージを書き込むと、毎週末のイベントとしてそれらをツリーへ飾りつけるようなシステムになっている。
復興都市・神戸から東日本大震災や熊本地震などの被災地への鎮魂、復興と再生の象徴として、日本のみならず世界へ、未来に向けた希望のメッセージが届くという最高のクリスマスプレゼント。歴史上に残る素晴らしいイベントが神戸で開催される。これは見にいかずにはいられないだろう。