2017年
10月号

連載 輝く女性⑧ 音楽を聴く楽しみ 音楽を奏でる喜び 音楽を通し自分自身と、そして神戸の魅力も発見

カテゴリ:芦屋, 音楽・舞踏

インタビュアー・伊藤 紀美子

第8回は、美人チェリストの崎元蘭奈さんです。京都市立芸術大学在学中、弦楽専攻選抜・生に選ばれドイツへ短期留学。帰国後、同団体が京都・バロックザールにおいて最優秀賞を受賞。その記念コンサートをフランス・パリ、ドイツにて行うなど、国際的舞台も数多く経験している若手実力派。「アンサンブル神戸」や「神戸コンチェルト」の乗船演奏など、多彩な舞台で活躍されています。

─崎元さんとチェロとの出会いは?

 母が3歳の時にヴァイオリンを習わせたのですが、顎に挟むのが痛くてすぐやめてしまいました。ところが小学校4年の授業でサン・サーンス『白鳥』の音楽ビデオを見て、ビビッ!!と来たんです。この曲を自分で弾いてみたいと。六甲に素晴らしい先生がいるのがわかり、当時住んでいた三木から六甲まで習いに通っていました。

─『白鳥』との出会いで、今の人生につながったわけですね。チェロのどこに魅かれたのですか。

 音色が豊かで、ふくよかなことですね。楽器を抱えるように弾くチェロは音色が心地よく体に共鳴してくるんですね。いまだに『白鳥』を弾くと、体が初めてあの音色を聴いた瞬間に戻れるというか。チェロのおかげで、人としても随分、成長できたと思います。

─筋ジストロフィーを患っておられる方からメールで直接依頼を受け、ご自宅まで演奏に出向かれたそうですね。チェロの音の振動が体と心に響いたことに感動されていたとか。

 とても喜んでもらえ、私の方が感動しました。それまでは上手な人と比べては自分の下手さ加減に落ち込んでいたのですが、私にしかできないこと、出せない音を出していけばいいのだと思いました。テクニック的なことよりも人としての音色ですかね。崎元蘭奈の世界観を出すために、自分磨きに励むようになりました。

─素晴らしいですね。私が崎元さんと初めてお会いしたのもチェロがきっかけでしたね。神戸の異業種交流会の場で、天使のような繊細な演奏に感動しました。崎元さんの音色には魂が感じられます。ソリストのときと違い、「アンサンブル神戸(P54でも紹介)」で合奏されるときはいかがですか。

 「アンサンブル神戸」は国際都市・神戸の楽団らしく、外国気質というか、指揮者に絶対服従ではなく(笑)、皆の空気や方向を読み取りながらも、自分らしくのびやかに演奏できるのが魅力。外国人アーティストの招聘にも積極的で、いろいろな刺激を受けます。

─神戸はジャズのイメージがありますが、多彩な音楽が楽しめますよね。

 音楽に触れる機会が多いと思います。色々な方に音楽に興味をもっていただけるよう、公園や海辺など、演奏の場を増やしていければいいですね。演奏を聴いたり、自分で演奏したり。曲から感じることは人それぞれで違うと思いますが、私自身がそうだったように、音楽を通して楽しみや喜びに出会ったり、自分自身の新しい可能性を発見したりしてもらえればと思います。

─音楽がひきあわせてくれる幸せって、いっぱいあると思います。崎元さんから凜とした美しさと強さを感じます。音楽には人を深め、人を強くするパワーがある。これからも崎元さんならではの音楽で神戸にパワーを生んでほしいですね。

崎元 蘭奈(さきもと らんな)

チェリスト
神戸山手女子高校音楽科チェロ専攻卒業。京都市立芸術大学弦楽学部卒業。「京都室内オーケストラ」チェリストとして演奏活動を始める。アンサンブル神戸、常任トゥッティチェロ奏者。アイネミュージックビューロー音楽教室主宰。ファーストアルバム「風の音」今秋、発売。アーティストスタジオ「アルス・ノーヴァ(ars nova)」を阪急六甲駅前にオープン。
http://studio-arsnova.jimdo.com/

伊藤 紀美子(いとう きみこ)

田嶋株式会社 代表取締役社長
神戸生まれ。95年より同社社長に就任。02~06年神商議女性会会長、07年から国際ビジネス委員長。16年、女性初で神戸商工会議所の副会頭に就任。
田嶋株式会社/1899年、繊維を主体とした貿易商社としてスタート。会社創業110周年の2009年に美容&健康分野を新設。オリジナルブランドのスキンケア「PLUSUI(プラスイ)」を開発販売。同ブランドでナチュラルミネラルウオーターも販売

〈2017年10月号〉
《特集》神戸の食通が紹介する 神戸の粋な店 ー扉ー
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TN|神戸の粋な店
La Tachi (ラ・ターチ)|神戸の粋な店
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