2018年
4月号
今も昔も変わらない人気のランチメニュー「オムライス」

御影の名士たちが愛した伝統の欧風料理|御影の暮らしを語る

カテゴリ:洋食, 神戸

シェ・Yamato

 昭和の関西、いや日本を代表する企業のオーナーたちの多くが、御影に邸宅をもっていた。彼らは自身の屋敷に賓客を招いてたびたびパーティーを開催したが、そこへ派遣され料理の腕をふるったのが、大阪の老舗欧風レストラン『アラスカ』のシェフたち。朝日新聞創業家である村山家が、世界的な指揮者・カラヤンを招いた食事会を開催した際の逸話も残る。 当時は企業や銀行の役員会などにもシェフが派遣され、料理を提供したという。『アラスカ』で修業した本田大和さんも、パーティーや役員会に出張したシェフの一人だった。昭和51年(1976)、スペイン・バルセロナの有名家具メーカー「バロッサ・バレンティ」の輸入における日本総代理店・株式会社セブンハーツが、伝統のスペイン家具を用いたトータル・ファニシングを紹介するレストランを御影にオープン、本田シェフはオーナーシェフとして迎えられた。15年前からは、“Yamatoの家”という意味を込めて『シェ・Yamato』と店名を変えたが、今も御影の地で、『アラスカ』の伝統の味を受け継いでいる。もとはスペイン家具を紹介するレストランだけあって、店内のテーブル、椅子、ランプ、時計、そして銀製品やグラスなどの食器類はどれもスペイン製。上質な素材で造られたスペイン家具は時間の流れとともに使いこまれ、美しい存在感を放つ。
 「『アラスカ』は欧風料理店ですから、ステーキ、ビーフシチュー、ドイツ料理やイタリア料理など、ヨーロッパ全土の料理を学びました。『アラスカ』時代からのお客様や、ご近所の名士の方々もいまだにたくさんお越しくださいますが、皆さん気軽にビフカツとごはん、といったふうに召し上がられ、『美味かったよ』と言って帰られる。お一人でカウンターで、お酒とシチューをゆっくり召し上がって帰られる方もいます。アットホームなお店なんですよ」と、本田シェフ。
 親子三代にわたって通うお客様も多いという。40年間愛され続ける理由は、いつ行っても変わらない味という安心感、そして本田シェフのお人柄もありそうだ。コース(6100円~)のほか、秘伝のデミグラスソースのオムライス、ビーフシチュー、タンシチュー、グラタンなどの定番アラカルトも人気。ランチコースはさらにお得。

今も昔も変わらない人気のランチメニュー「オムライス」

「あまりに美味しいから夢に出る」と話す熱烈なファンもいる「グラタン」

昭和51年、オープン時の店内

「お店も僕もお客様も皆で歳をとってるね」と本田シェフ。
昭和51年オープン時の写真

「料理が大好き。今も変わらず大好き」と盛り付けをしながら

オーナーシェフ 本田大和さん

■シェ・Yamato

神戸市東灘区住吉本町3-11-8
TEL.078-822-1177
ランチ 11:30~14:30(L.O.13:30)
ディナー17:30~21:00(L.O.20:00)
定休日 月・火曜日
※月曜日が祝日の場合営業、この場合火・水曜休、その他不定休

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