2018年
4月号
淡路島の魚屋さんから仕入れる瀬戸内海の珍しい魚を使う料理のひとつ「コブダイのポワレ」。 あえてウロコを残し、香ばしさとパリパリした食感を出している

どこに居ても、どこで暮らしても、帰りたくなるのは「寿町」|夙川「寿町」を語る

カテゴリ:洋食, 西宮

Le Benaton(ル ベナトン)オーナーシェフ
高谷 慶 (たかや けい) さん

寿町のフレンチレストラン「ル ベナトン」オーナーシェフの高谷慶さん。
他の街でもフランスでも暮らしたけれど、神戸や大阪にも出かけるけれど、帰って来たくなるのは生まれ育ったこの街だと言います。

外に出てますます感じる寿町の居心地の良さ

 大阪の専門学校で学び、研修ではフランス校へも行きました。神戸でいくつかの店に勤めた後、さらにステップアップを目指してフランスへ渡りブルゴーニュ地方のボーヌという小さな町で約4年間修行しました。そして帰国後、生まれ育った寿町に戻り「ル ベナトン」をオープンしました。寿町の居心地の良さが大好きですから帰って来ることは前提でしたが、他所へ行けば行くほど魅力をますます感じるようになりました。

便利でのどかは子どもの頃から変わらない

 元々が広い道路を通してきちんと整備された街並みですが、山手幹線が開通して車での移動が一段と楽になりました。JR、阪神、阪急、どれを利用するにもとても便利で、中でも阪急夙川駅は特急の停車駅です。買い物や遊びに行くには大阪、神戸どちらへも出られます。でも、夙川に帰って来るとそのどちらとも違う独特な空気感でホッとします。同じ夙川沿いでも海側の香櫨園、山側の苦楽園とも違う空気感があります。子どもの頃から交通の便が良いことも、静かでのどかな雰囲気もあまり変わっていません。そんなバランスの良さが保たれていることが、必ずここに帰って来たくなる理由のひとつではないでしょうか。

お客様の〝わがまま〟に育てられ

 著名な方がごく普通に暮らしておられたり、西宮の発展に尽力してこられた辰馬家のお宅があったり、お店に来られる〝気さくなおじさん〟が実は某大企業の社長さんだったり(笑)、そんな土地柄ですね。わがままなお客様も多いかな(笑)、私も知らない「この料理を食べたい」という無茶な要望を受けることも。それに応えようと努力することがやりがいですし、お陰様でマンネリ化せず自分自身を高めることができています。
 「食べながら、飲みながら、楽しく」というブルゴーニュの料理に対する考え方を基本にしてオープンした「ル ベナトン」は今年12月で10周年を迎えます。野菜は自分で足を運び自分の目で選んだ食材を使い、信頼できる魚屋さんや肉屋さんにも出会い、良い材料を用意していただいています。多くの方に支えられてここまできました。今後も地元に根差し、長く愛され続けるフレンチレストランでありたいと思っています。

淡路島の魚屋さんから仕入れる瀬戸内海の珍しい魚を使う料理のひとつ「コブダイのポワレ」。
あえてウロコを残し、香ばしさとパリパリした食感を出している

オープン当初からの定番で人気の前菜「フォアグラのテリーヌ」(手前)。
パータブリックを円柱状に薄く焼いた中にサラダを入れて(奥左)と甘めの自家製パン「ブリオッシュ」

■ル ベナトン

西宮市寿町4‐12
0798‐37‐2655
11:45~14:00(L.O.)
18:00~21:00(L.O.)
水曜日・月2回不定休

高谷 慶 (たかや けい )さん

Le Benaton(ル ベナトン)オーナーシェフ

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