6月号
神戸のカクシボタン 第三十回|「コスプレイヤーが行き交う聖地・六甲アイランド」
写真/文 岡 力
1980年代後半に完成し、人々の生活がスタートした「六甲アイランド」。今では、ホテル・教育機関・文化施設が点在し多くの人が行き交う海上文化都市となった。そんな洗練された街がここ数年、新たな一面をのぞかせている。今回訪れたのは、六甲ライナー「アイランドセンター」駅から徒歩2分の場所にあるアート系の専門学校。休日にも関わらず多くの若者で賑わっている。しかし何故かほとんどの人がアニメやゲームのキャラクターに扮している・・・。
クールジャパンを象徴し海外からも高い支持を得るコスプレ(コスチューム・プレイの略)イベント。2009年から定期開催されている「六甲コスプレアイランド」が愛好家の中で話題を呼んでいる。校内やキャンパス周辺では、ラブストーリーから決闘シーンまで様々な仕様で撮影をする事ができる。最大の特徴と言えばホールで行われるコスプレライブ。レイヤー自身がステージにあがり歌、ダンス、殺陣を披露。スローガンに掲げる「静と動」2つの表現でコスプレが堪能できる。代表を務める重盛圭さんにお話を伺った。「神戸は、古くからファッションの発信拠点として歴史があります。テーマはアニメや特撮ですが街との相性が良いのではと思い、このイベントを企画しました。ここ最近、定着しつつあり全国から多数のお客様が来られます。ライブ観覧だけですと無料ですので初めての方も気軽にいらしてください」。世界の玄関口で展開されている「コスアイ」。神戸の新たなインバウンドコンテンツとして期待される。
■岡力(おか りき)コラムニスト
ふるさとが神戸市垂水区。著書「アホと呼ばれた’80S」「噂の内股シェフ」「関西トラウマ図鑑」連載「大阪ロマン紀行」(大阪日日新聞)出演「おちゃのこSaiSai」(J:COMチャンネル)「Oh!二度漬けラジオ」(YES-fm)