2015年
3月号
3月号
淡路島3年とらふぐ 南あわじが生んだ奇跡の味
繊細で臆病なふぐは養殖が極めて難しく、市場で流通するものの多くは2年物。3年物は味・質ともにはるかに優れるにもかかわらず、リスクを伴うため養殖は不可能といわれていた。
しかし福良漁業協同組合では、鳴門海峡でのほぼ天然に近い環境下で、天然イカナゴを餌として与え、丁寧な飼育法によって奇跡の3年とらふぐの養殖に成功。その厳しい潮流に揉まれたとらふぐは、水温の下がる冬にはその身がさらに引き締まる。その肉厚で濃厚な味わいは、決して天然物に引けをとらない。
弾力のある身はてっちり鍋やてっさで、てっぴと呼ばれるこりこりとした皮は珍味として重宝されている。また、このとらふぐを余すところなく満喫できる「美福鍋(みふくなべ)」は、「ふぐ」と「福」をかけて生まれた、南あわじの19店舗でしか食べられない逸品。“美福鍋七ヶ条”を厳守するほかは、調理法や味付けは店によって自由。見て美しく、食べて美味な「淡路島3年とらふぐ」を是非味わいたい。