3月号
春らんまん淡路島 ウェスティンホテル淡路
ウェスティンホテル淡路
リゾート&コンファレンス
総支配人
森 敬博さん
―「あわじ環境未来島特区」が認められましたが、ウェスティンとしても期待できることでしょうか。
森 御食国といわれてきた淡路島のホテルとして、特区の方針の一つでもある食をアピールしたいと思っています。エネルギー自給についても淡路島内の企業さんと協力しながら何ができるか検討していく予定です。特区が順調に進み、モデル島として多くのお客さまに来ていただければうれしいですね。
―ウェスティンホテル淡路の特徴といえば?
森 毎年9月1日を境にご利用いただくお客さまがガラリと変わります。1日にチェックアウトされるお客さまは夏休みの個人旅行やファミリー旅行、1日からチェックインされるお客さまは学会や会議に参加されるお客さま。個人、団体ともに多くのお客さまにご利用いただき、ある程度の稼働率を上げています。ただし、私どもの課題は平日の稼働をいかに上げるかです。個人のお客さまが全体の65%、会議等も含め団体のお客さまが35%という現在の比率を、団体のお客さまを45%まで上げるという事が今年の目標です。恵まれた自然環境を生かしたおもてなしでの団体のお客さま誘致を基本に、学会や会議はもちろん、その後に続くパーティーや懇親会などの誘致も積極的に進め、比率を変えていきたいと考えています。
―誘致には営業活動が大変ですね。
森 当ホテルは2000年の淡路花博とほぼ同時オープンでしたので、当時は私自身も営業として非常に忙しかったことを覚えています。その後、2002年のFIFAワールドカップでイングランド代表チームにご利用いただいた頃から全国区になりました。それが実際の開業といえる年ですから今年で10年。これを機に少し営業の方針も変えていこうと思っています。
―東アジアを中心とした海外からのお客さまも増えていますか。
森 台湾からのお客さまは増えてきています。また、安藤建築の見学ツアーでアジアからたくさんお客さまが来られています。
―広大な淡路夢舞台の中で唯一の宿泊施設ということについてはどうお考えですか。
森 散策するだけでも大変というほどの広大な敷地ですから、のんびりしていただくには十分な環境です。毎週日曜日の朝には当ホテルのフィットネススタッフがご一緒するランウェスティンを行っています。奇跡の星の植物館で今月11日まで開催中のラン展も今年で7回目になりました。〝ランをガーデニングに取り入れる〟というコンセプトが好評で、たくさんのお客さまに来ていただいているようです。
―淡路島内での連携は?
森 「何故、淡路?神戸でいいじゃない」というお客さまもいらっしゃいます。一度お越しいただければ必ずご満足いただけるのですから、まず橋をどう渡っていただくかが淡路島の課題です。一つのホテルだけが頑張っても難しいですね。淡路の他のホテルや観光協会とも協力して、淡路島の存在を全国に知っていただくことが大切です。
―建築家の安藤忠雄先生にも協力いただいているのですね。
森 子どもたちの芸術活動を支援する「淡路夢舞台キッズアート・プログラム」を応援いただくとともに、安藤先生のお声がけで、たくさんのお客さまをご紹介いただいています。
―さていよいよ春本番! ウェスティンホテル淡路のおすすめは?
森 淡路では島をあげて「淡路花祭2012春」を開催しています。当ホテルも、色鮮やかな花々を見に来ていただけるよう奇跡の星の植物館、淡路島 国営明石海峡公園、さらにあわじ花さじきまでの送迎をセットにしたステイプランも販売しています。また春・初夏・秋、年3回開催している、淡路の旬の野菜をテーマにした「野菜コース 和洋の饗宴」も大変好評で、14回目を迎えました。
―最後に、これからのウェスティンホテル淡路について、総支配人としての方針をお聞かせください。
森 まず、いろいろなお客さまに来ていただきたいということ。そのための情報として、お客さまからのフィードバックをフルに生かしたいと思っています。ウェスティンホテル淡路は国内5つのウェスティンホテルの中で唯一リゾートタイプです。ブランドクオリティを保ちながら、リゾートステイの提案や、お客さま一人ひとりの様々なご希望をかなえ、これまで以上に館内はスタッフとお客さまの笑顔であふれている温かみのあるホテルを目指します。
森 敬博(もり たかひろ)
1963年生まれ。1986年グランド ハイアット メルボルン入社。東京ベイヒルトンインターナショナルなどを経て、1989年ホテルオークラ神戸入社。1999年ウェスティンホテル淡路へ。2011年総支配人に就任。