11月号

ブラジルに寄り添い1世紀|日伯協会が創立100周年記念式典
日本とブラジルの架け橋として活動を続ける一般財団法人日伯協会(池田育嗣理事長)が創立100周年を迎え、10月4日に神戸市中央区の市立海外移住と文化の交流センターで記念式典が開かれた。ブラジルと友好提携を結ぶ兵庫県や各自治体、JICAなど両国関係者ら約50人が出席して節目を祝った。
日伯協会は1926年5月8日、兵庫県、神戸市と神戸の財界人有志らによって創立された。2年後には協会の働きかけで「国立移民収容所」が神戸に完成し、ブラジル移住事業の支援や貿易促進などに取り組んできた。近年は同センター内に事務局を置き、国内外の日系ブラジル人のルーツ探索などを行っている。
ブラジル移住は1908年4月、国策として神戸から始まり、93年に移住事業が終了するまで戦前19万人、戦後6万人の約25万人が新天地へと渡った。現在、ブラジルにおける日系人の数は270万人になり、世界最大の日系人コミュニティとして知られる。
式典では両国国歌の斉唱後、池田理事長が「協会は100年にわたり移住者の精神的支柱として歩んできた。これからもブラジルの人々に寄り添い続け、両国友好の発展につなげていきたい」とあいさつ。藪眞徳事務局長が移住史と協会の歩みをスライドで紹介した。
式典後に場所を移して開かれた祝賀会では、協会顧問の久元喜造神戸市長が「神戸にとって重要なブラジルの移住史を後世に伝えていく責務をあらためて感じる日となった」とあいさつ。移民史を紹介する朗読劇や、在日ブラジル人コミュニティ支援に取り組むNPO法人代表の講演もあり、一世紀の歩みを振り返るとともに、次の100年を見据える機会となった。
市立海外移住と文化の交流センターでは12月27日まで、記念企画展「ブラジルの日系人パワーと日伯国際協力の歩み」を開催中。日伯協会=TEL078・230・2891。
文・冨居 雅人

移住の出発点だった旧国立移民収容所は現在、神戸市立海外移住と文化の交流センターに。日伯協会が「移住ミュージアム」を運営している=神戸市中央区山本通3

式典で挨拶する日伯協会の池田育嗣理事長=神戸市立海外移住と文化の交流センター

日伯協会の100年と移住史を紹介する
日伯協会の藪眞徳事務局長

日伯協会の100年と移住史を紹介する
日伯協会の藪眞徳事務局長

祝賀会で振舞われたブラジル産日本酒

祝賀会ではブラジル産日本酒で乾杯
=神戸市中央区中山手通4、ラッセホール












