2016年
3月号
3月号
連載コラム「第二のプレイボール」|Vol.13 「味よし、ネタよし、テッパンのお店!! 中谷賢平さん」
引退後にさまざまな世界で活躍している元プロ野球選手が経営する、阪神間の店舗・施設等をご紹介します。
文・写真/岡力<コラムニスト>
JR甲子園口駅で下車、聖地に続く参道で飲食店を営む元虎戦士がいる。
中谷賢平さんは、大阪市西淀川区生まれ。幼少期より水泳やサッカーといった運動に励み中学時代に野球と出会う。大商大付属高校に進学後は、ピッチャーとして活躍した。
高3時に遊び感覚で受験した阪神タイガースのテスト。だが、事態が急変する。試験でのピッチングが球団関係者の目に留まりドラフト外で入団する運びとなった。ちなみにその年のドラフト1位は、中央大から入団した1985年のV戦士佐野仙好選手である。当時はバラバラに会見を行った時代。6位で指名を受けた選手と二人で入団発表をすることになった中谷さん。 隣に立った人物こそ、後にミスタータイガースと呼ばれる掛布雅之選手だった。チームには、5年間在籍したが故障に泣き現役生活にピリオドを打った。
引退後は、サラリーマンとして商業施設でスポーツ用品を販売。いつしか独立を夢見るようになり飲食店で経験を積み開業した。「おかげさまで多くの選手やファンの方にご来店いただいております。阪神に期待する事は、生え抜きの投手を育成して欲しいですね」。今春には、常連でもある伝説の助っ人トーマス・オマリーゆかりのメニューも復活する予定である。縦縞一色の店内、中谷さんのレアな話に耳を傾けながら開幕の訪れに喜びを噛みしめる。
■IZAKAYA「KENPEI」
営業時間 18:00~翌2:00
定休日 火曜日
西宮市甲子園口2丁目24-25
TEL.0798-63-5322