10月号
harmony(はーもにぃ) Vol.20 ひと夏の感動
小さな我が家の庭にヒヨドリが巣を作りました。が、せっかく卵を生んだのに猫かカラスか、外敵に襲われたらしく、卵は無慚にも木の下に落ちて割れてしまいました。
夏の少し前でしたが、隣のマンションの1階ガレージに燕が巣を作り、親の燕がヒナを育てていましたが、突然カラスに襲われて巣がつぶされ、ヒナが犠牲になるということがありました。
外敵に襲われて卵を失ったヒヨドリは、数週間後、また我が家の別の木に巣を作り、今度は卵も無事に孵り、4羽のヒナが誕生しました。我が家の窓から巣まで3メートル足らずの距離でしたので、ふ化から巣立ちまで毎日無事に育つだろうか、カラスか猫かに襲われないだろうかと、気が気ではありませんでした。親鳥は頻繁に昆虫をくわえて餌をやりに巣に戻ってきていました。ヒナたちは親鳥が餌を運んでくるたびに大きな口を開けて昆虫を丸呑みしていました。「冷蔵庫もスーパーもないから親鳥も生きた餌をとってくるのは大変やね」と夫婦で話していました。ヒナが誕生して10日目ぐらいのある朝、ヒナが巣立ちするのを目撃することが出来ました。巣から出たもののうまく飛び立てないので、2日ほど庭の周辺をピヨピヨ鳴きながら動いており、その間も餌を探せないヒナのために親鳥はエサを探して与えていました。3日目ぐらいからヒナたちの声が聞こえなくなりました。どこかへ飛んでいったか、外敵に襲われて命を落としたか、それとも餌をとれなくて飢え死にしたのか、私たちには知る由もありません。ただただ「あの子たち」が無事に育ってくれることを祈るばかりです。それからも近所でピヨピヨという声が聞こえると「うちの子たちでは?」と一瞬緊張しました。
1ヶ月ほどの夏の出来事でしたが、命の誕生や、野生の鳥たちが捕食したりされたりする自然の生態系の中で生き抜いていくことの厳しさや困難さなど、感動と共にいろいろ考えさせられた夏のひと時でした。
愛の手運動は親に育てられない子どもたちに、
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