5月号
神戸・阪神間とフランク・ロイド・ライトそして、彼の建築思想を現代へ|
平尾工務店
近代建築の三大巨匠と言えば、ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエ、フランク・ロイド・ライトですが、彼らと神戸や阪神間にはどのような接点があるでしょうか。
コルビュジエに関しては吉阪隆正による浦太郎邸(夙川)、坂倉準三建築事務所が設計した芦屋ルナホールと、彼の弟子たちが関わった建築があります。ミースは神戸の老舗家具店、永田良介商店の三代目の永田善従が留学したデザイン学校、バウハウスの当時の校長です。
そんな2人に比べ、ライトは神戸や阪神間により縁が深いと言えるでしょう。まず、芦屋に自身の作品を残しています。そう、ヨドコウ迎賓館(旧山邑邸)がそれです。また、武庫川女子大学甲子園会館(旧甲子園ホテル)は、ライトの弟子の遠藤新が師のテイストを受け継いで設計していますが、その計画を立てたのは、ライトの名作で現在も一部が明治村に保存されている帝国ホテルで支配人を務めた林愛作です。さらに、ライトは1905年に神戸を訪ねています。その来日時に彼が撮影した写真55枚のうち5枚が神戸で撮ったもので、生田神社と兵庫大仏が写っています。
そんなライトだからこそ、彼の思想やデザインは神戸や阪神間の文化や風土とマッチするのかもしれません。平尾工務店がお届けする「オーガニックハウス」は、有機的建築と呼ばれる彼の理念を「正統に」継承、具現化した住まいです。部屋という「箱」から脱却し、空間のつながりと抑揚でドラマチックに構成した室内の演出。素材を巧みに使い分け、内と外の連続を感じさせる視覚的効果。伸びやかな水平のラインとリズミカルな窓の配置から生み出される外観の美。そして人間の体のサイズを基としたスケールが醸す高い機能性や快適性など、その特長は枚挙に暇がありません。
住み心地の良い街で、住み心地の良い家を。フランク・ロイド・ライトゆかりの「オーガニックハウス」が、神戸や阪神間にもっと根付くといいですね。
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