2018年
10月号
10月号
神戸のカクシボタン 第五十八回 世界最強女子を目指して… プロボクサー・佐伯霞さん
写真/文 岡 力
「まだまだ課題だらけだと感じています。目標は、絶対的な世界チャンピオンになる事です。少しでも早く近づけるように頑張ります」。
そう語るのは女子プロボクサーの佐伯霞さん(21)。父の影響で6歳からキックボクシングを始め中学1年でボクシングに転向。2011年、トルコで開催された世界女子ジュニア選手権では見事優勝した。高校進学後も順調に戦績を重ね2016年に開催のリオデジャネイロオリンピック出場を目指した。だが五輪の規定となる階級に体重を増加したことによりスランプに陥り夢は断たれた。しかしプロの選手として再びボクシングと向き合うことを決心。今年5月からは、不動産業を展開する株式会社日商エステムでOLとして勤務する傍ら所属先である真正ボクシングジム(神戸市垂水区東舞子町)でトレーニングに励んでいる。
5月27日に和歌山で行われたフロリビック・モンテロ選手(フィリピン)とのデビュー戦では、落ち着いた試合運びで判定勝ちを収めた。次いで8月11日に行われた女子47キロ契約6回戦(枚方市立総合体育館)ではキャリアのあるキャナラット・ヨーハンゴー選手(タイ/8戦7勝1敗)を相手に攻め続け6R・TKOで連勝した。デビュー戦から3カ月、リング上での顔つきに貫禄が増してきた。仕事とボクシングを両立する毎日、弛まぬ努力で神戸から世界の頂点を目指す。
(取材協力 有限会社レベル)
■岡力(おか りき)コラムニスト・放送作家
ふるさとが神戸市垂水区。関西の大衆文化をテーマとした執筆・テレビ、ラジオ番組を企画。連載・レギュラー「のぞき見雑記帳」(大阪日日新聞)「大人の社会見学」(大阪スポーツ)「Oh!二度漬けラジオ」(YES-fm)