1月号
第15回 井吹台自治会連合会 地域総合防災訓練
住民の、住民による 住民のための安全を
昨年の12月1日、神戸市西区の井吹東小学校で、井吹台自治会連合会の地域防災訓練がおこなわれた。訓練は毎年おこなわれ今回で15回目。参加したのは井吹台東地区の自治会やマンション管理組合など37団体の代表者各3名や井吹台ジュニアチームの小中学生など、地域住民百数十名。神戸ハイテクパーク工業会や西消防署など近隣・関連団体も協力し、快晴の青空のもと、寒さにも負けずさまざまな訓練をおこなった。
参加者は5つの班に分かれ、老若男女力を合わせながら5つの訓練にチャレンジ。訓練はすべて体験型で実践的な内容。消化器を使用した消火訓練は、訓練用の消化器を使用して実践。AEDを使用した救命訓練も、訓練用の人形を用いて実際の操作を体験。意識や脈の確認から人工呼吸、心臓マッサージなどの方法も学んだ。
ほかにも消火栓やポンプを使用した放水訓練、バケツリレーでの消火訓練、毛布を利用した搬送の訓練もおこなわれたが、いずれの訓練も専門の研修を受けた地域住民がリーダーとして指導。毎年約10名ずつ地域防災を担うリーダーが育っているのも井吹台東地区の特徴だ。
訓練終了後は、神戸ハイテクパーク工業会のみなさんが豚汁を炊き出しで振る舞い、参加者たちは笑顔で舌鼓を打った。
訓練に先立って、井吹台5丁目地区で安全確認訓練もおこなわれ、災害ボランティアが災害時の対処法や、高齢者などの安否確認の方法などを再確認した。
「自分たちの街は自分たちで守ることが大切。いざというときに対処できるよう、訓練は体験を重視しています」と、井吹東ふれあいのまちづくり協議会の坂本津留代委員長。訓練をおこなうだけでなく、地域住民同士が訓練を通じ交流することで「顔の見える関係」を築くことも、安全・安心のまちづくりに結びついている。
平成5年に街びらきし、直後に阪神・淡路大震災を経験した井吹台東地区。住民の高い防災意識が、街の安全を守っている。