8月号
外国人が必要とするものが揃っている キラン・S・セティさん
エブリバディー ウェルカム街の寛容さを感じる
神戸の一番の魅力は「人」でしょうね。多様性に馴染んだ豊かな人たちの集まりです。「エブリバディーウェルカム」の空気感が当たり前にあり、街の寛容さを感じます。例えば、外国人が歩いていても誰もジロジロ見たりしませんし、すれ違ったことにすら気付かないほどのナチュラルな雰囲気があります。神戸では、それがごく普通の環境なんですね。日本の社会に居ながら、それぞれが独自のコミュニティーを持っている点も特筆すべきでしょう。ヨーロッパ系、アメリカ系、中国系、韓国系、インド系、南米系など様々なコミュニティーが存在します。東京にももちろんありますが、神戸ほど街に溶け込んでいるところは他にないのではないでしょうか。こんな暮らしができる環境は、日本中どこを探してもこの街にしかないと思います。
国際学校が充実しているのは住みやすさの条件
充実した施設もたくさん揃っています。外国人のコミュニティー拠点となっている神戸外国倶楽部やKR&AC(神戸レガッタ&アスレチッククラブ)、医療機関など、ほとんどが小じんまりした程よいスケールです。中でも、教育施設は重要ですが、カネディアン・アカデミー、マリスト国際学校、聖ミカエル国際学校などの学校が充実しているのは、家族にとって住みやすい環境の大きな条件のひとつです。
「雰囲気」では、山があり、海がある心地よさがあります。街中に住んでいれば、タクシーに乗ってワンメーターで買い物や食事ができます。各国の美味しいお店が多い点も嬉しいですね。徒歩圏内のエリアに、お気に入りのお店が集まっている便利さも魅力ですね。時代は変化していますが、昔も今も、この街には、外国人が必要とするものが揃っています。
子どもたちも大きくなり、海外に留学するようになりました。将来、どこでどのような仕事をするかまだわかりませんが、できれば神戸に戻りたいと、いつも話をしています。
キラン・S・セティ
㈱ジュピターインターナショナルコーポレーション
代表取締役社長
在日米国商工会議所(ACCJ)
副会頭 関西支部長
神戸生まれの神戸育ち。米国ノートルダム大学経営学部を卒業後、米国ピッツバーグ大学MBA(経営学修士)。2003年、(社)神戸青年会議所の理事長を務め、現在は在日米国商工会議所副会頭、関西支部会頭を務める。