盤石な基礎の上に新しい風を吹き込む

2017年
4月号

工芸菓子の部ケーキツマガリ岩佐康雄さんの作品写真提供/一般社団法人日本洋菓子協会連合会

盤石な基礎の上に新しい風を吹き込む

一般社団法人兵庫県洋菓子協会会長
有限会社ボック代表取締役社長
福原敏晃さん

昨年5月17日に一般社団法人兵庫県洋菓子協会会長に就任した福原敏晃さん。1年間の取り組みや今後の取り組みについて、さらに30回目を迎える洋菓子フェスタに懸ける思いなどをお聞きした。

新しい二つの取り組み

　
　1年間は、新しい2つの取り組みを掲げてきました。ひとつは、新たに営業者会員を増やすことです。「パティシエエスコヤマ」の小山進さんに理事をお願いしてショコラセミナーを開いていただき、さらに「ラブニュー」の平井茂雄さん、「元町ケーキ」の大西達也さんにもお願いしているところです。無料セミナー参加を促して、会員のメリットを一人でも多くの方に知ってもらおうという取り組みです。お陰さまで新入会もあり、効果が見えてきているところです。もうひとつは、現在名を連ねていただいている100に近い賛助会員さんが洋菓子に関わる何を扱っている会社なのかが一目で分かる、替助会員リストを作成中です。洋菓子協会に加入しているお陰で「売り上げが伸びた」「取引先が増えた」とメリットを感じていただければ、さらに賛助会員の輪を広げることも可能だと考えています。

若い人たちにバトンを渡し、活性化を図る

　洋菓子協会も会長の私を含め60代の会員が増えてきました。若い人たちにバトンタッチし、活性化に務めようとしています。例えば、私が社長を務める株式会社兵庫県洋菓子会館で、兵庫県産の小麦粉を洋菓子協会推奨として販売する試みを始めました。いろいろな新しい取り組みができるのも、歴代会長の下で70余年にわたって築いてこられた盤石な基礎があるからこそだと、痛感しています。
　会長には任期がありません。私は期限を区切って全力投球し、次の世代に引き継ごうと思っています。その後は、お世話になった方が会長を務めてくれるときに必要だと言われれば副会長や理事でサポートできればよいと考えています。

30周年を迎える「洋菓子フェスタin KOBE 2017」

　今年も「洋菓子フェスタin KOBE 2017」を5月3日（水・祝）～8日（月）に大丸神戸店で開催します。神戸開港150周年の年とも重なり、神戸市のご協力を得てフルートの演奏を聴きながら優雅な時間を過ごしていただく企画や、もちろん例年好評のお好きなケーキとお茶を楽しんでいただくイートインコーナー、有名パティシエがそれぞれ得意のデコレーションを披露しながらの物販コーナーも予定しています。私も、神戸でこだわって栽培されたブランドイチゴ「おいＣベリー」を使い、当日限定・数量限定で実演販売します。デコレーションケーキコンテストやお菓子教室も実施します。新しい取り組みにも挑戦したいと、5月5日（金・祝）には同店1階で、5人の神戸マイスターのパティシエが一堂に会するイベントも企画しています。
　30周年を記念して例年にも増して喜んでいただけるフェスタにしたいと考えています。ぜひお立ち寄りください。