2017年
3月号
3月号
神戸のカクシボタン 第三十九回 熱波に魅せられて・・・神戸サウナ&スパ
写真/文 岡 力
市内で2時間以上の空き時間ができると決まって向かう場所がある。
創業64年「神戸サウナ&スパ」は、地域を代表する娯楽のランドマークである。
平成7年に阪神大震災で建物が全壊。しかし平成9年のリニューアル時に地下1,004mより温泉が湧出。かつて生田神社の神域でもあった事から「神乃湯温泉」と命名しふんだんに使用している。浴場だけでなくハマームと呼ばれるトルコ式岩盤浴やデトックス効果のある塩サウナなど魅力的なスポットが館内に点在している。なかでもお気に入りは、メインサウナで行われる「ロウリュ」と呼ばれるサービス。室内のサウナストーンに水をかけ湿度を一気に高める。そこへバスタオルを持参したスタッフが登場し器用に扇ぎながら熱波をおくるというもの。フィンランドやドイツでは盛んなこの儀式。実施にあたり現地へ足を運び研究を重ねた。熱波は、お好みの回数をリクエストできる。だいたい5回が一般的である。こちらでは、20分ごとに実施。一日あたり61回の計算になる。(内5回は、スタッフが2人体制でおこなうダイナミックロウリュ)この熟練された技を身体で感じて欲しい。本場フィンランドでは聖なる地として扱われているサウナ。各所に「トントゥ」と呼ばれる守り神が祀られている。いい汗流して健康で美味しいビールが飲めますように。
神戸サウナ&スパ
神戸市中央区下山手通2-2-10
http://www.kobe-sauna.co.jp
■岡力(おか りき)コラムニスト
ふるさとが神戸市垂水区。著書「アホと呼ばれた’80S」「噂の内股シェフ」「関西トラウマ図鑑」連載「のぞき見 雑記帳」(大阪日日新聞)「Oh!二度漬けラジオ」(YES-fm)