11月号
第1回 KOBE豚饅サミット
KOBE Butaman Summit
第一回KOBE豚饅サミット開催に至った経緯は?
安藤 豚まん販売を他店とも協力し合えれば、ちょっと元気がない神戸が盛り上がるのではないかと思い、昨年末、曹さんにお話しさせていただきました。断られても仕方ないと思っていたのですが、そこは懐の深さ! 葉さんにも声をかけていただき、今年の春節祭が終わった頃から計画を進めるに至りました。神戸には豚まんを扱うお店は多いのですが、地域貢献という理念を大切にしたいという思いで今年は3店舗でスタートしました。母校・甲南大学の経営学部西村順二ゼミもパートナーとして参加します。学生が参加することで市民の皆さんにも身近なものになるのではないかと思っています。
曹 11月11日は豚の鼻にちなみ「豚まんの日」を日本記念日協会に申請していましたが、この度認められました。2011年11月11日に第一回目を開催できるのは縁起がいいなと思っています。
3店舗の豚まんの歴史と特徴は?
曹 大正4年に中国から包子(パオツー)の種を持って来日した祖父は神戸で腰を落ち着け、そこで出会った祖母と結婚しました。そして日本人好みの醤油ベースのパオツーを作り「ぶたまん」と名付けました。麹を使った皮と肉汁いっぱいでジューシーな具が特徴です。
葉 四興樓の創業は、昭和25年になります。老祥記さんの創業の頃と同じ時期だと思います。2回発酵させたふんわりとして甘めの皮が特徴で、手のひらサイズの大き目の豚まんです。
安藤 昭和41年、元町に出店と当時に豚まんを始めました。実演販売にこだわっています。淡路産のタマネギを使って、ほんのり甘い皮が特徴です。
各店がサミットに出展するオリジナル豚まんは?
曹 オマールエビ入りです。神戸といえばフレンチ。北野町の名店「ルセット」にお願いして考案していただきました。中華とフレンチの融合! ところが困ったことに、売れば売るほど損をする(笑)。普段のラインナップには入れられそうもないです。
葉 普段から食べている牛のアキレス腱を使ったらどうかと…。今流行りのコラーゲンと言う乗りで。
味はいろいろ迷っています。
安藤 カニ身とフカヒレを使います。老祥記さん、四興樓さんの情報をキャッチしてから「これに勝つには豪華にするしかない!」と。料理長曰く「採算はギリギリ大丈夫」。それを信じるしかない(笑)。
市民が豚まんサミットに参加するには?
曹 11月10日に神戸朝日ホールで前夜祭を開催します。先着500名です。豚まん娘コンテストや豚まん早包みコンテストなどイベントを予定しています。見ていただいた後に、オリジナル豚まん3個ワンセットでお土産に配ります。11~13日には、「曹家包子館」で同じセットを500円で販売します。それに加えて、甲南大学のユニークな豚まんを別途販売予定です。その後は各店舗で週末にオリジナル豚まんを販売します。来年1月17日には、神戸と同じく被災した、友好都市の名取市へ温かい豚まんをふるまいに行く予定です。11月11日の売上金はその費用に宛てます。
ぶたまん娘審査の基準は?賞品は?
曹 基準は美味しそうな笑顔!陸上競技の朝原宣冶さん、料理研究家の白井操さん、神戸フィルムオフィス代表の田中まこさんの3人に審査していただきます。
安藤 賞品は2泊3日「中国豚まんの旅」と真珠のイヤリング、持ち回りで真珠のティアラ。目玉は3店舗どこでも使える「豚まん1年分券」です! そして、1年間は豚まん振興のために活動していただきます。
曹 今回は3店舗での開催にもかかわらず、メディアを始め、市民の皆さんからも非常に注目をいただいています。一番楽しんでいるのは我々かも知れませんが…(笑)。きっと盛り上がることでしょう。是非とも今後につなげていきたいと思っています。
株式会社 老祥記
代表取締役
曹 英生さん
株式会社 三宮一貫楼
常務取締役
安藤 孝志さん
有限会社 四興樓
葉 長青さん
南京町 老祥記
オマール海老入り豚饅
フレンチのシェフからのアドバイスでオマール海老を具材に。ぷりんぷりんの食感が堪らない。肉汁に海鮮の風味をミックス
三宮一貫楼
蟹フカヒレ入り豚饅
繊維が太めのフカヒレと蟹身を調製。つなぎに海老のすり身を混ぜ合わせた。フカヒレのこりこりとした食感を楽しめる
神戸元町 四興樓
コラーゲン入り豚饅
具材ですき焼きを表現。牛のアキレス腱はコラーゲンたっぷり。糸こんにゃくの代わりに歯応えのある赤こんにゃくを使用