3月号
長編小説『負けんとき』 発売たちまち増刷記念パーティ
玉岡かおるさんがタカラジェンヌに!負けそうな日本にエールをおくる
小説のみならずテレビのコメンテーターとしてなど幅広い分野で活躍する玉岡かおるさん。このたび、2年をかけて上梓した長篇小説『負けんとき』(新潮社刊)にちなんで、「負けんとき」の会がホテルオークラ神戸で開催された。
この日は、奇しくも2月14日。玉岡さんは「バレンタインデーという一大記念日に、私のために多くの方にお越しいただきありがとうございます!発売たちまち増刷が決まり、嬉しいプレゼントとなりました」。
小説では、アメリカから来た名建築家・ウイリアム・メレル・ヴォーリズと、その妻でありヒロインの満喜子が、さまざまな逆境を耐え抜き、最後まで負けなかった二人の生涯を描いている。混沌とする日本へのエールをおくる一冊でもある。
新潮社出版部長・中瀬ゆかりさんは、「玉岡さんの初めての担当編集者を務めましたが、初めてお会いした25年前から美貌もスタイルも変わらない。私は20キロ以上も太りましたが(笑)」。フェリシモ・矢崎和彦さんは、「玉岡さんと一緒にいると、こちらも幸せになる。フェリシモもそんな企業でありたい」。
いよいよ宴もたけなわ、と思いきや、ステージには玉岡さんが颯爽と登場。
『タカラジェンヌの太平洋戦争』を上梓するなど、ご自身も熱烈な宝塚歌劇団ファンである玉岡さん。「いつかエリザベートを演じるのが夢だった」とかねてからの熱望に応え、演出を担当したのは愛娘・釜谷春菜さん。軽やかで、ときにエネルギッシュなパフォーマンスに、約150名もの招待客は、玉岡さんのとどまるところを知らない好奇心と底知れぬタレント性にただただ感嘆するばかり。そんな多彩な玉岡さんを前に、ご主人の釜谷隆秋さんは、「忍耐とあきらめが、夫婦円満の秘訣。ふだんは私が『お家はん』(玉岡さんの著書名)」と、会場を大いに笑わせた。
3月23日には、大阪府立男女共同参画・青少年センターで、舞台にもゲスト出演。玉岡さんのパワーに招待客も元気づけられた会であった。
「負けんとき―ヴォーリズ満喜子の種まく日々」 上下巻
今回のヒロイン満喜子は、子爵令嬢という高い身分に生まれながらも、複雑な家庭に育ち、本当の愛を探してかなえられない少女期を送った。やがて、アメリカから来た一人の男性とめぐり会う。この運命の男性が、名建築家・ウイリアム・メレル・ヴォーリズ。 関西学院大学、神戸女学院など多くの名建築をのこした。 近江八幡に拠点を置いた彼とともに、満喜子も幼児教育に身を捧げた。 さまざまな逆境を耐え抜き、最後まで負けなかった二人の生涯。 けっして偉人伝ではなく、悩みもすれば迷いもする、そんな普通の人間として、等身大で書き下ろしている。
判型 : 四六判変型
頁数 : 上巻・280ページ / 下巻・320ページ
発行 : 新潮社
定価 : 各1,680円(税込)