9月号
harmony(はーもにぃ) Vol.19 田辺聖子さんのこと
今年の6月に作家の田辺聖子さんが亡くなられました。91歳でした。「感傷旅行」で第50回芥川賞を受賞された他、数々の文学賞を受賞され、その作品は多くの人たちを引きつけてきました。2006年にはNHKの朝の連続テレビ小説「芋たこなんきん」が放映されました。「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫)は映画化されたので私も観に行きました。
私は月刊神戸っ子に勤務していたとき、田辺さんに数回お目にかかったことがありました。一度は神戸の居酒屋で、当時神戸新聞の「笑点」のイラストを担当していた高橋孟さんと話をしていた時、田辺さんと夫の川野純夫さん(田辺さんの小説に登場し親しまれた“カモカのおっちゃん”)が入ってこられ、田辺さんがカウンターの私の横の椅子に座られ、楽しい話が続きました。が、そのときどんな会話をしたのか、今になっては覚えていません。
また、田辺さんと作家の筒井康隆さんとの対談の企画で神戸の筒井康隆さんのご自宅に伺ったとき、明日朝早くに淡路島へ取材に行く予定のことをお伝えすると「そんなに早く大変やね」とねぎらってくださいました。とてもかわいらしい声が耳に残っています。田辺さんの作品から一つ。
「行き詰まっているように思えるときでも、よーく見渡せば“この道ぬけられます”の看板がいたるところにあるものなの。その看板に出会うまで、迷い道に入ったり、大回りしたりするかもしれないけど必ず“ぬけ道”はありますよ。それまでは“だましだまし”自分をあしらって、やっていくことね。いつでもボチボチいきましょう。」(「上機嫌の才能」より)
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