2026年
9月号
9月号
神戸のカクシボタン 第153回 黄金色したご褒美 友喜苑の焼き飯

写真/文 岡 力
週に一度、北野町にある神戸電子専門学校に教員として通うようになって、早いもので4年が経つ。ここでの楽しみは若い才能に触れること、そして昼休みのランチだ。着任したばかりの頃、行きつけのBARカウンターで「どこか良いお店はありますか?」と尋ねた。街の通な情報は決まってカウンター付近に転がっている。早速、琴ノ緒町にある中華料理店『友喜苑』(ゆうきえん)の情報を入手した。店主の木村宏明さんは、神戸を代表する名店『良友酒家』で20年にわたり鍋を振り続け、11年前にこの場所で独立された。私のオススメは、「焼き飯セット」(1000円)。「チャーハン」ではなく「焼き飯」。ルーツや調理法には諸説あるが、関西弁ともいえる素朴な響きが好きで、私は好んで食す。こちらではノーマルのほか、「海老味噌」入りが選べる。これが絶品なのだ。独特のコクと濃厚な旨みが米粒にからみ、やみつきになる美味しさ。さらに、日々変わる副菜に、スープ代わりの半人前ラーメン、仕上げのデザートまでついてくる。他にも定番の中華料理から、一風変わった和えソバ、カレーまで目移りするほど選択肢は多い。夜になれば、心地よい喧騒に包まれながら、本格的な広東料理をじっくりと楽しめる空間に変わる。ホスピタリティ溢れる温かな接客、これからもずっと通い続けたい一軒だ。



■『友喜苑』
神戸市中央区琴ノ緒町4-8-2
(営業時間)11:30~
17:00~21:00
L.O.20:30
(定休日)日曜
岡力(おか りき)
放送作家・コラムニスト・イラストレーター、ふるさとが神戸市垂水区。関西の大衆文化をテーマとした執筆、番組を企画。日本放送作家協会関西支部事務局長・大阪芸術大学短期大学部客員教授、作家養成塾 文想・神戸電子専門学校講師。












