2月号

ひょうご神戸まちかど学だより|ラフカディオ・ハーンと兵庫県|兵庫県芸術文化協会
現在放送中のNHK朝の連続テレビ小説「ばけばけ」のヒロインの夫、小泉八雲ことラフカディオ・ハーン(1850~1904)と兵庫県の浅からぬ縁について、兵庫・神戸のヒストリアンこと田辺眞人先生に解説していただいた。
ハーンはアイルランド系イギリス人の軍医の父とギリシャ人の母の間に、ギリシャで誕生。両親が離婚し父が再婚という複雑な状況の中、結局は大叔母に育てられた。1869年に独り立ちして大西洋を渡り渡米、新聞記者となり、1876年からニューオーリンズで活躍した。1884年にここで万博が開催されたが、その際に後に兵庫県知事となる服部一三と出会う。
服部は長州の出で伊藤博文の薫陶を受け、長崎で外国語を学んだ後に1869年からアメリカに官費留学している。その後帰国し官僚となりニューオーリンズ万博に派遣された。「ハーンと服部は1歳違いでともに多文化的な背景を持ち、渡米した年も同じ1869年で、相通じるものがあったのでしょう。服部がハーンに日本への関心を抱かせたのだと思います」と田辺先生。
1890年に来日したハーンは文部官僚服部の推薦で、松江中学校の英語教師となり、翌年に小泉セツと結婚した。1891年に熊本の第五高等学校の教師になるが、田辺先生によるとその時の校長は神戸、御影出身の嘉納治五郎で、それがきっかけに柔道にも興味を持つようになったとか。そして1892年に神戸をはじめて訪ね、その2年後に移住して英字新聞「神戸クロニクル」の記者となる。神戸では下山手通4丁目~6丁目~7丁目と移り住み、ここで小泉家に入籍し、日本に帰化した。「ハーンは松江のイメージが強いのですが、実は神戸で過ごした時間の方が長いのです」と田辺先生が指摘する通り、神戸には2年弱在住している。しかし1896年には東京帝国大学英文科の講師となり、1904年4月に早稲田大学へ移籍したが、同年9月に東京で亡くなった。
さて、ハーンが神戸で2番目に住んだ場所が、現在の兵庫県中央労働センターの地である。ハーンの神戸来住100年目の1994年に、同センター内のロビーとひょうご労働図書館に「小泉八雲コーナー」、玄関前に記念碑が造られた。兵庫県芸術文化協会の宇野茂氏によると、当時の兵庫県文化協会理事長の林五和夫(いわお)氏の尽力で、神戸二中(兵庫高校)の同期だった、舞台美術家の妹尾河童氏のデザイン、彫刻家の廣部兵三氏作の八雲像レリーフからなるモニュメントが作られた。
なお、この3人の高校の後輩である田辺眞人先生の特別講座「神戸外国人居留地とラフカディオ・ハーン」が1月16日に中央区文化センターで開催され、定員100名のところ154名が参加し、こちらも盛況だった。

かつてハーンが住んだ場所、兵庫県中央労働センター玄関前の記念碑と田辺先生

兵庫県中央労働センターロビーの「小泉八雲コーナー」

兵庫県中央労働センター内のひょうご労働図書館にも「小泉八雲コーナー」が

田辺眞人先生の特別講座「神戸外国人居留地とラフカディオ・ハーン」は1月16日に開催された(兵庫県芸術文化協会提供)
■兵庫県中央労働センター
神戸市中央区下山手通6-3-28
TEL 078-341-2271
開館時間 8時30分~21時・第2日曜休
※ひょうご労働図書館は10時~13時・14時~18時(土は~17時)開館(第2月曜=祝日の場合翌日、第1・3・5土曜、日休のほか不定休あり)
KOBE SAUNA & SPA
「田辺眞人先生と学ぶ!三宮地域の歴史から~生田神社・西国街道居留地など~」
日 時 3月26日(木)
受付開始 10:00~/講演11:00~12:30/ランチ12:30~14:00
※グリル一平のお弁当とスパ入浴券
(天然温泉・サウナ:後日利用も可)つき
会 場 神戸サウナ&スパ(阪急三宮駅から5分)
参加費 4,500円
定 員 先着50名
申込・問合せ 神戸サウナ&スパ
TEL:078-331-3726(10:00~17:00・平日のみ)
歴史家 田辺眞人のミニレクチャー
You Tube、Tik Tok 登録・フォローよろしく
[You Tube]
[Tik Tok]












