2016年
2月号

2016年 2月16日 神戸空港開港10周年に未来の神戸を思い描く ②

カテゴリ:経済人

敬称略:順不同

観光都市としての魅力を発信し合い、交流人口の拡大を

北海道 札幌市
市長 秋元 克広

 神戸市民のみなさま、こんにちは。札幌市長の秋元です。神戸空港開港10周年を心よりお祝い申し上げます。
 神戸と札幌(新千歳空港)は神戸空港の開港と同時に直行便で結ばれましたが、実は、両市のご縁といたしましては、さかのぼること昭和48年に、有馬温泉と札幌の定山渓温泉が姉妹温泉提携を結んでおり、温泉観光協会等による交流を毎年続けているところでございます。
 また、昨年10月、 夜間観光コンベンション・ビューローが発表した「日本新三大夜景都市」に、神戸、長崎とともに、札幌が選ばれたところであり、美しい観光都市の神戸と並び称されるに至ったことを誇りに感じております。
 皆さま、札幌というとどういったイメージをお持ちでしょうか。札幌は、約195万人と日本で第5位の人口規模をもつ都市でありながら、周辺には支笏洞爺国立公園などの豊かな自然が広がる「自然と都市」が調和した街です。澄み切った空気のなか、季節の変化に応じた多彩なイベントや四季折々の美しい風景、煌びやかな夜景を楽しむことができるほか、北の大地・北海道の豊かな食も魅力の一つとなっております。
 異国情緒に溢れる国際都市であり、また甚大なる震災被害から力強い復興を遂げた神戸と今後とも空路で繋がり続けることを切に願っており、観光都市としての魅力を発信し合いながら、増加する訪日客も含めた交流人口の拡大をともに推進していきたいと思っております。その要となります神戸空港の益々のご発展、ご活躍を期待しております。

地域創生時代の神戸空港の役割

有馬温泉観光協会
会長 當谷 正幸

 阪神・淡路大震災により京阪神地域が大きな打撃を受け、まだ復興途上の中で神戸空港が開港したことは地元に勇気を与えただけでなく、対外的にも神戸の底力を発信し、その後の復興の原動力の一つであったと思います。
 今年から関西国際空港と大阪国際空港が一体運行営業されます。今後ますます民族大移動時代を迎えると思われますが、神戸空港と三位一体の営業のなか、24時間空港として規制緩和を進め、世界からチャーター便・日本主要都市から増便を実現して欲しいものです。ビジネス・観光客等を迎える新たなステージを加速し、3空港一体となって地域創生の一役をになって欲しいと期待しています。
 私が生業を営む有馬温泉においては、神戸空港と就航路線の多い北海道及び沖縄からの観光客は開港以来安定的に増加しており、今後共神戸空港の発展を望んでいます。有馬温泉も1400年近い歴史のなかで、多くの困難に遭遇してきましたが、奈良時代の行基や鎌倉時代の仁西また戦国時代の秀吉など多くの偉大な先人達による革新的な改革とそれを後押しする民意により、復興発展してきました。神戸空港も開港以来多くの困難が立ちはだかってきましたが、今後久元市長の下、井戸知事の指導・協力と神戸商工会議所会員を中心とした民間の力の結集により規制の解除が行われ、「マリンエア」の愛称に相応しい海の玄関口として、また住みやすく訪れやすい都市「神戸」の象徴として発展し、飛躍することを切に希望します。

世界へ向けたゲートウェイの実現を願って

公益財団法人神戸ファッション協会
会長 小田 倶義

 神戸空港が開港10周年を迎えられたことを心よりお祝い申しあげますとともに、ご関係のみなさまの長きにわたるご尽力に深く敬意を表します。
 一番機が羽田空港に向けて飛び立った2006年2月16日から、はや10年が経過しました。この間、アクセスの良さなど極めて高い利便性が評価され、利用者数は年間244万人にものぼり、これは全国に65ある地方管理空港のトップに君臨する数字であると聞いています。
 また、開港を契機に多くの企業が空港島やポートアイランドに進出し、医療産業都市や京コンピュータなどとの相乗効果により企業誘致に拍車がかかるなど、経済への波及効果についても目を見張るものがあり、医療や科学技術の発展にも寄与しています。
 一方、空港施設などで開催される、スイーツカフェやジャズライブなど神戸の魅力を活かしたイベントも多彩で、過去には、当協会が事務局を務めるイベント「神戸ファッションウィーク」の一環として、ターミナルビルでファッションショーが開催されたこともあり、交通拠点のみならず観光スポットとしても大きな役割を果たしています。
 地元経済界では、海外ビジネスが活発化するなか国際化を望む声が高まっており、運用時間の延長や発着枠の拡大と合わせて、神戸空港に寄せられる期待は年々大きくなっております。関西3空港一体運営の早期実現を足がかりに、神戸空港が「世界へ向けたゲートウェイ」となる日を待ち望んでやみません。

神戸のまちの魅力づくりでバックアップを

神戸元町商店街連合会
会長 蓮池 國男

 神戸のまちは港とともに発展し、来年で開港150年を迎えます。私どもの元町商店街もその玄関口に位置して、140年余りの歴史を築いてきました。その神戸に時代の変化に適応すべく、もう一つの玄関口として神戸空港が開設されて10年になります。一つの節目になりますが、誠に喜ばしい限りです。
 定住人口が減少し始めるなか、国を挙げて観光、コンベンションと交流人口への視点を重視してきています。でも空港という立派な玄関口が整備されても、多くの方々が訪れる神戸のまちに魅力がなければなりません。
 元町商店街もその期待に応えるため様々な活性化事業に取り組んでいます。異国情緒あふれる街というこれまでのイメージに胡坐をかいていたのでは、いつかは時代に取り残されてしまいます。
 多くの都心商業者たちと共に「神戸らしさとは」の問題意識を持って、新しい「神戸らしさ」を模索していく必要があります。この問題意識を常に持って取り組めば、進化する「神戸らしさ」が徐々に創造されていくと考えています。
 都心商業地の新たな魅力づくりにまい進することで、空港から都心まで至近距離という利便性が生かされてより多くの人々が訪れることになります。単に神戸空港の存在に頼るのではなく、より多くの市民と共に神戸のまちの魅力づくりに取り組むことで、ますます神戸空港の存在感が高まることを期待しています。

夢を運ぶ、ワクワクする場所に!!

神戸ウエディング会議
事務局長 谷口 享子

 2006年2月16日神戸空港が誕生しました。「やっとできましたよ。」ってお空を見上げました。
 故・宮崎辰雄元市長が、晩年仰っていました。「神戸に空港は必要。2500メートルの滑走路では、今の技術では大型の長距離国際線を飛ばせないが、いずれ技術が進歩し飛べるようになる。」1972年代前半、神戸沖に国際空港を作るという運輸省の案に反対した市長。当時は、世論が公害・環境問題で空港反対だったとはいえ、空港建設を推進しなかったことを最後まで後悔されていました。
 神戸空港が開港したその年の6月。オープンデッキで結婚式をしました。全国から募集したカップルに結婚式をプレゼント。秋田と富山のカップルです。富山のカップルは本籍地を「神戸市中央区神戸空港」にしてくださいました。2008年12月、出発ロビーで神戸夙川学院の生徒さんが阪神・淡路大震災で結婚式を挙げられなかったカップルに結婚式のプレゼント。2012年2月には、茨城と空路が結ばれたことから、東日本大震災で被災されたカップルに結婚式のプレゼント。いずれも通りがかりの沢山の方たちに祝福されての素敵な結婚式となりました。
 空港で新しい人生をスタートさせる。空港でデートをする。空港でプロポーズをする。空港は、人や物を運ぶ拠点だけでなく、色々な場面での思い出の場所であったり、憩いの場であったり、癒しの場であったり・・・夢を運ぶ場所です。
 これからも神戸空港が、世界とつながる、ワクワクする場所となりますように!!

神戸らしいおもてなしができる空港

一般社団法人神戸青年会議所
理事長 德田 周士

 私たちの街に空港が完成し、早くも10年となりました。神戸に住まうものとして、私自身も何度も神戸空港を利用しています。神戸空港は決して大きな空港ではありません。しかし、必要なものはちゃんとそろっており、なおかつコンパクトにまとめられています。海外では「エアバス」という表現もありますが、まさにパッときてすぐに乗れる。おまけに駐車場も無料!使えば使うほど便利さが分かるのが神戸空港です。
 それだけではありません。神戸空港の役割は市民の足だけでなく、神戸のもうひとつの玄関口という顔があります。三宮からポートライナーで約18分、日本中を見ても神戸空港は非常に利便性の高い空港なのです。日本の主要な都市とのアクセスを考えれば非常に魅力ある空港であると考えます。また、空港が出来たことは、多様化する観光客にとっても神戸へのアクセスを容易にしました。そして神戸空港に到着した方が、ポートライナーで三宮駅に向かう途中、神戸大橋から見える風景は、まさに神戸という風景を楽しんでいただけます。
 このように、神戸空港は多くの役割を担う価値の高い空港であるといえます。これから15年、20年、そして100年と続く空港として愛されるため、私たちも利用者としてもっと神戸空港の魅力を発見し、活用していきたいとおもいます。

2006年2月16日午前8時に神戸空港に到着した一番機は
ANA411便

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〈2016年2月号〉
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