2月号
キラキラ☆な人生を願う、イマドキ女子大生の学びの場 大阪学院大学「ステキ☆塾」で、キャリアプランを考える
「イマドキ女子大生は皆、可愛いなぁ~」。きっと頭の中は恋やお洒落のこと一色、将来はセレブと結婚して優雅なマダムを夢見ているのでしょ…なんて考えは古すぎ! 大阪学院大学で開講されたウーマンキャリアアッププログラム「ステキ☆塾 2015」では女性キャリアの話に耳を傾け、自分らしく働きたいと真剣に考える、積極的な女子大生達の熱気で溢れていた。
女性経営者や起業家から学ぶ女子のキャリアプラン
なりふり構わずに仕事一筋ではなく、お洒落にも気を配り、子育てもきちんと、を自然体でカッコよく。女性の働き方は多種多様で、結婚や子育て、ライフステージに合わせて働き方を変える機会もあるだろう。いずれにしても、まずはなりたい自分の目標を設定することが肝心だ。そこで大阪学院大学では将来を模索する女子学生のために、阪神間で活躍する女性経営者を講師に迎え、女性の人生設計に関わる出来事や働く面白さ、課題の乗り越え方といったキャリア形成を学ぶ「ステキ☆塾」を開講している。
同塾をコーディネートするRURIKO PLANNING代表の星加ルリコさんは「イマドキの女子大生はバリバリ働きたいわけでも、ガッツリ経営者になりたいわけでもないんです。“自分サイズ”で働き、オンもオフも充実させたい、そのためのヒントを提供したい」と語る。受講生×その母親世代の講師が互いに刺激を受け、相乗効果を起こすことも狙い。計3回にわたる「ステキ☆塾」シリーズの初回と2回目を取材させてもらった。
どんな“今”を過ごすかが大事
色々な経験の種をまいて、未来の自分へ、ギフトを贈る
今をときめく女性講師から“生”で話を聞けるチャンスゆえ、申込が殺到。その権利を勝ち取った、やる気満々の女子大生16名が集うキックオフイベントとなった。第一回目の講師は、「自分メディア」専門家・ビジョンフォト代表の玉来なおこさん。フェイスブックで“いいね!”が3,000を超え、10万人にメッセージを届ける玉来さんに自分の思いをカタチにして発信する方法を学ぶ。学生二人一組になり、ペアの相手の魅力を紹介する『他己紹介』からスタート。自分の魅力を他人が語るという新しい紹介方法に、緊張気味だった会場の雰囲気が和らいでいく。
次に自分年表を作成。過去を振り返り、そこから将来のヒントや答えを見つけるワークだ。専業主婦からパートタイマー、離婚して2人の子供を育てながら起業し、成功を収めた玉来さんが自身を例に、過去の経験を今に活かす、女性ならではのキャリアの積み上げ方をアドバイス。大事なのは、どんな“今”を過ごすかということ。今、その時々をしっかりと過ごすことが未来の宝になる。「人生は選択の連続。未来も自分で選び、つくりあげるもの」と玉来さん。過去の棚卸をして、自分の能力を再認識、それを皆でシェアして、新たな自分を発見した学生達は「今までの経験が大切と感じることができた」「一つの経験がこれからの人生につながっていくのなら、もっと多くのことにチャレンジしていきたい」と未来への抱負を語った。
どんな体験も無駄にならない
今できることは意識して真剣に。将来のためにチャレンジ !
第2回目の講師は芦屋発の人気アパレルブランド『LiSA LiSA(リサリサ)』代表・貴田加野さんと、夙川の料理サロン「Table d’or(ターブルドール)」代表・三好万記子さん。三好さんのご自宅サロンを会場に、「環境に合わせ柔軟に変化できる女性ならではの仕事のカタチ」をテーマとして、業種や世代を超えて互いに刺激や気づきを得ようという試みだ。
まずは独自の感性から生まれるファッションアイテムをトータルプロデュースし、輝く大人女子のライフスタイルを提案する貴田さんの講義から。現在、自身がモデルをつとめる自社カタログのファッションブランドはもちろん、そのセンスやコーディネート力、何事にも全力投球、楽しく、女性らしさも忘れない!をモットーとする彼女の生き方そのものが多くの女性に支持されている。
身だしなみが与える第一印象の大切さを述べ、そして「一生働き続けたい!」と言う学生達に、女性が働くことに理解を示す、いいパートナーを選ぶことが大事、そして機会があるならば、ぜひ子育てを経験してほしいと語りかける。子育てしながらビジネスを拡大してきた貴田さん自身、子育てを通して人生の幅が広がり、自分も大きく成長できたから。「就職、結婚、妊娠…、取捨選択をくりかえして、人生は磨かれていく。もし辛いことに出会っても、それは何かを教えてくれるチャンスと思って逆に感謝して。実践してほしいのは一日の始まりは笑顔でスタート、そして一日の終わりに空を見上げること。上を向く=ポジティブ思考になれるから」。常に前向き、パワー漲る貴田さんの言葉は説得力にあふれている。
続いて三好さんにバトンタッチ。大学生と中学生の息子を持つ三好さんは、400人もの生徒を抱える料理教室を自宅で開くほか、ケータリングやカフェのレシピ考案など、ひっぱりだこ。ご自宅のインテリアやテーブルコーディネートのセンスも抜群だ。
今回の講義は、クリスマスカラーのゼリーやミニバーガーのレシピなど、おもてなしの考え方や料理の基本も学べる、ミニ実習付き。「今やっていることは絶対に無駄にならない。だから本気でやる必要がある」と語る三好さん。ご主人の仕事の関係で滞在したパリで、名門料理学校のル・コルドン・ブルーに入学。子供が寝た後や通学時間を利用して勉強し、帰国後、少人数向け料理教室からスタートし、少しずつステップアップしていった経験を語り、「ダメなことがあったとしても全然OK。そんな経験さえもいざというときに活用できるよう、頭の中に経験の引き出しとして蓄え、その数を増やしていくことが大事」と説いた。
後半は2グループに分かれて、学生各自が準備したお持たせをお披露目。皆で、手作りの料理をいただきながらのワークショップ。個々の発表の機会も多く、普段の大学の授業とは一味違った体験実習で充実の時間を過ごした。
■ステキ塾に参加した学生さん達にインタビュー
給田さん 「企業実習で失敗して怒られて凹んでいましたが、それも将来につながる体験と学び、モチベーションがアップ!インターンシップ300時間を目指して頑張ります」
美里さん 「妊娠や結婚というキャリアプランはなかなか大学の授業では聞けないこと。生の人間力を学べたことが良かったです」
夢、目標へ意欲的に一歩ずつ近づく若者のエネルギーに、教える立場の大人達も逆に気付きやパワーを得ることができた、有意義なプログラム。自分の将来が不安と答える若者が多い今の時代、自分たちが中心となってリード・牽引していきたいというマインドも持っている女子大生に拍手!