3月号
早くて安い! 神戸空港からひとっ飛びの旅!!|神戸〜茨城の飛行機旅(前編)
美しい梅と美味しい梅酒に酔いしれる! 春は黄門さまの茨城へ、梅旅に
日本三名園の一つ、茨城水戸の『偕楽園』には約100品種3000本、水戸藩の藩校『弘道館』には約60品種800本の梅が植えられ、開花にあわせて『水戸の梅まつり』を開催。梅観賞後の梅酒を一献♪もお楽しみ。
金沢の兼六園、岡山の後楽園と並ぶ日本三名園のひとつ『偕楽園(かいらくえん)』は、1842年に水戸藩第9代藩主、徳川斉昭公(なりあきこう)が藩主だけではなく家臣や領民と偕(とも)に楽しむ場として創設。時に厳しく、時に寛容に、バランスよく生きるべきという儒学の思想を掲げ、文武を学ぶ『弘道館』&余暇を楽しむ『偕楽園』がセットでつくられた。
偕楽園には酈懸梅(てっけんばい)、麝香梅(じゃこうばい)といった珍しい梅のほか、捻り曲がった黒い幹が堂々たる風格の老梅が多いのも特徴。甘酸っぱい香りとともに楽しむ梅の花の白&薄桃色のグラデーションはため息ものの美しさだ。
一方の水戸藩の藩校『弘道館』では、館を囲む白壁に梅の紅が映え、比較的人も少ないため、落ち着いて観梅できる。
『偕楽園』では梅まつり期間中、市民観光ボランティアが10~16時まで常駐して無料で園内を案内してくれる。取材日は、会長の小貫正雄さんが案内してくださった。
「満開の時期もいいですが実は3月初めの、8分咲きの頃がお勧め。早咲き・中咲き・遅咲きの梅を楽しめます。特に雨が降った翌日ならば、甘酸っぱい梅の芳香や幹の美しさが際立っていますよ」と小貫さん。斉昭公が梅を植えたのは雪を冒して春を告げる梅で心を和ませると同時に、軍事用食料として梅干しが採れることも見込んで。だから紅梅より実の生る白梅が多いといった歴史話にふむふむ。詩歌や慰安会を催すために建てられた『好文亭』の建物内の秘密も教えてもらえ、充実の観梅時間を過ごせる。
梅まつり期間中は、『弘道館』や『偕楽園』にて、「夜・梅・祭」や納豆の早食い世界大会など水戸ならではの人気イベントが用意されているので、HPで確認して出かけたい。
黄門料理とはなんぞや?
花(梅)も団子(食事)も楽しみたい人は、偕楽園からすぐの懐石料理店『とう粋庵』へ。古民家の梁や土壁を配したネオクラシカルな庵空間で、洗練を極めたモダン懐石を極上ワインと共に楽しめる。水戸名物・納豆のしんじょうや梅ダシでさっぱりと堪能する茨城産豚肉のしゃぶしゃぶなど、地元の旬食材をセンス抜群の技でドラマチックに仕上げて提供。梅の時期限定のランチ「春ひかり」をはじめ、話題の「黄門料理」(ランチ3,500円・ディナー5,000円※税抜、要予約)も一度はぜひ食べてみたいもの。黄門さまこと徳川光圀公は漢方を食事に採用したり、地産地消を実践したりで長寿を全う。そのヘルシーな食事内容に現代風なアレンジを加えて復元した希少な「黄門料理」を味わえる!
●とう粋庵
水戸市千波町2755-1
029-305-7560
11:00~14:00 (土日祝~15:00)、
17:00~21:00 (※金・土・祝前日~22:00)
無休
(とう粋庵で検索ください)
お土産に茨城の美酒を
全国の梅酒大会で次々と優秀賞に輝く、茨城の老舗酒蔵『明利酒類(めいりしゅるい)』の「百年梅酒」。国産梅で作る原酒を長期熟成させ、ブランデーとハチミツで仕上げる芳醇な香りとコク、トロンとした口当たりが特徴。酒蔵に隣接する観光資料館“別春館”は無料で見学可能。数々の資料の展示ほか、ショップでは清酒「副将軍」、茨城産紅あずまの芋焼酎「漫遊記」や「笠間の栗焼酎」、梅酒を展示即売。3種類ある「百年梅酒」の試飲もできる♪ コク深い「完熟梅特別仕込み」、すっぱい「完熟にごり仕立て」と、甘味や旨味が全く別もの!思わず3種とも買って帰りたくなる!
●梅酒と酒の資料館 別春館
茨城県水戸市元吉田町327
029-246-4811
9:30~16:30
月曜休館※祝日の場合は翌日
マイビール作りに酒十割そば
ふくろうマークでお馴染み、各国で金賞受賞、世界約30ヶ国以上で飲まれている日本のクラフトビール「常陸野ネストビール」。その醸造会社、茨城県那珂市『木内酒造』の敷地内にある、清酒「菊盛」の酒蔵や『手作りビール工房』、茨城産常陸そばを自社のお酒で打つ“十割酒蕎麦”を味わえる食事処『な嘉屋』が評判。また、ビール飲み比べセット(3種600円)など、気軽にお酒を楽しめるバーカウンターの『ききさけ処』、お土産店も人気。事前に申し込めば、世界でたった一つのマイビール(25,515円~)を作ることも!
飛行機旅でしか楽しめない時間と空間
神戸から茨城へは、電車を乗り継いで行かずとも飛行機なら、ひとっ飛び !
空港でしか買えないお土産もお見逃しなく!