10月号
草葉達也の神戸物語
ゲスト: 岡村 隆志さん
(株式会社ドラゴンゲート代表取締役)
プロレスと言えば私たちの世代は、ジャイアント馬場にアントニオ猪木というのが二大スターでした。ゴールデンタイムにテレビ放送があり、祖母とかじりつくようにテレビを見ていたことを思い出します。そんなプロレスの団体が、神戸に本拠地を置いているのを御存知ですか? ドラゴンゲートは節目である創立十周年を迎えて、イケメンのレスラー揃いとエンターテインメント性が高いプロレス団体として、若い人たちに絶大な人気を誇っています。今回は、そのドラゴンゲート通称『ドラゲー』岡村隆志社長に、お話を聞いてきました。
「初めまして、私の神戸物語ということで色んな方にお話を聞いています」「よろしくお願いします」「岡村社長は神戸の方とお聞きしましたが」「そうです。兵庫区です」「私も子供の頃は兵庫区ですよ」「どちらですか?」「私は菊水町です」「えっ、実はきっかけになったのが夢野にある菊水の空手道場なんですよ」「そうなんですか」「私は兵庫区の五宮です。平野小学校です」「じゃ空手がきっかけで」「はい、実は空手の道場もしているんですが、今もウェイトとランニングをしてきたのですが、週五回三時間はやらないとダメですね」「もうそんな体になっているんですね」「そうですね。もともと経営者じゃないんで、この会社をよくやってると思います(笑)」「空手は小学校の時から?」「いえ、九州の宮崎県に転校したのですが、そこで都会から来たということでいじめられるわけで、いきなり殴られたことがあって、自分で身を守らないとあかんなぁと感じまして、田んぼ道のところに道場の看板があったんですよ。どんなんかなぁ~と思って入ったら、ボクシングのパンチンググローブみたいなので本気で殴り合ってまして、なんやこれ~ ホンマもんや!って。裕福な道場ではなかったので、ちり紙を口に入れてマウスピースにしていましたね」「そこで始められたわけですね」「ええ、それで毎日練習行ってたら、ある日先生が『おまえそこへ座れ』って言われて、何かなぁと思ったら『おまえはよく頑張った。しかし、もうお前しか弟子がいないので今日でここの道場は終わりだ』って(笑)」「(笑)最後の弟子ですか」「ハハハ、そうなんです。でも強い先生でしたね」「神戸に戻られたのは?」「やはり空手がやりたかったんですよ。それで神戸で色々と仕事をしながら空手を続けました」「ドラゴンゲートを旗揚げして今年で十三年目となりましたが成功した秘訣はなんですか?」「成功してないですよ」「そんなことないでしょ」「でもいつ何があるかわからない世界ですから」「そうですよね~ 大変な世界ですよね。聞くところによると、昔、営業販売をされていた時、近畿で一番になったとか」「なりましたね。神戸ヤクルトなんですが、その時の経験が今の私のベースになっています」
夏に行われる恒例のワールド記念ホール大会では、毎年満員御礼という大人気で、必ずリングに上がって四隅に丁寧に挨拶をする岡村社長の姿は、空手道で鍛えられた精神と礼儀を見せてくれます。今後は地元である神戸で毎月興行を行うと明言されていました。私も楽しみです。
■DRAGON GATE 秋のビッグマッチ
“THE GATE OF DESTINY 2011”
10月16日(日)大阪府立体育会館・第一競技場 17:30試合開始
■本拠地・神戸での11月定期大会
11月2日(水)神戸サンボーホール
※11月2日の神戸大会に、5組10名様の読者の皆様をご招待致します。
ご希望の方は、ハガキに住所・氏名・年齢・職業・ご希望の大会を明記のうえ、下記までご応募ください。
〒650-0012 神戸市中央区北長狭通7-1-4
株式会社ドラゴンゲート
「DRAGON GATE 招待券プレゼント KOBECCO係」まで
締め切り:10月21日(金)到着分まで有効
大会に関するお問い合わせ:
DRAGON GATE TEL.078-333-9797
オフィシャルHP http://www.gaora.co.jp/dragongate
岡村 隆志(おかむら たかし)
1964年9月4日生。ドラゴンゲート社長。
世界空手道連盟士道館の師範・選手として活躍した後、プロレスに参戦。神戸市内に岡村道場を持ち老若男女の空手の指導も行っている。
くさば たつや
神戸生まれ。作家、エッセイスト。
日本ペンクラブ会員、日本演劇学会会員
神戸芸術文化会議会員、大阪大学文学部研究科