2012年
3月号
3月号
家庭養護促進協会「愛の手運動」50周年 記念出版 『130本のテープ 週末里親17年の記録から』
滝口芙美子・文/滝口洋三・写真
滝口さん夫妻は、親と暮らせず児童養護施設で育ったダウン症児の「ゆうき君」と、週末だけ一緒に生活をする「週末里親」として17年間交流を続けてきた。130本のビデオテープは、ゆうき君と交流した日々を撮影したもの。夫・洋三さんは視力に障がいがあり、遠くのものをズームで見られるビデオカメラは目の代わりとして生活の一部だった。「ビデオカメラを向けると普通の子どもなら変にかっこつけたり、照れくさがったりするが、ゆうきはいつも自然なままの姿を見せてくれる。だから録り続けた」と、洋三さん。芙美子さんは本の中で「人はそれぞれに産まれ出る姿が違っていたとしても、その命一つひとつで生きることの素晴らしさを、神様は教え続けている」と綴っている。今も交流は続いており、現在ゆうき君は25歳。養護学校を卒業し、グループホームに住み、働きながら、知的障がいをもつ人たちなどによるパフォーマンスチーム「土曜日の天使達」で活動中。
「一般のお子さんの子育てでも、子にレールを敷いてしまうのではなく、お子さんが何に興味を持っているかを注意深く見守っていると、彼らがやりたいことがわかってくる。そうすると、親にも喜びが増えると思います」と芙美子さん。本を読んだ方からは「子育ての励みになった」という感想などが寄せられており、多くの方に読んでいただきたい一冊。書店、家庭養護促進協会で販売中。
里親運動をすすめるためのチャリティ映画会
3月31日(土)神戸文化ホール
「土曜日の天使達」ステージ 14:00~
映画「おまえうまそうだな」 上映 14:30~
前売り券900円
当日券1,000円
社団法人 家庭養護促進協会
TEL 078・341・5046
神戸市中央区橘通3-4-1
神戸市総合福祉センター2階