9月号
田辺眞人先生が放送文化基金賞を受賞!
本誌でもおなじみ「兵庫・神戸のヒストリアン」こと園田学園女子大学名誉教授の田辺眞人先生が、第45回放送文化基金賞(【個人・グループ部門】放送文化)を受賞した。
この賞は公益財団法人放送文化基金が過去1年間(2018年4月~2019年3月)の放送を対象に選考、優れたテレビ、ラジオ番組や個人・グループに授与するもので、今回も【番組部門】テレビエンターテインメント番組の最優秀賞にNHK「チコちゃんに叱られる!」がエントリーされるなど、大変メジャーで栄誉のある賞だ。
田辺先生はNHK神戸放送局が地元自治体と共催するイベント「新兵庫史を歩く」の講師を歴代最多の18回務め、2012 年の大河ドラマ『平清盛』関連施設「平清盛歴史館」の監修を担当し、ラジオ関西『田辺眞人のまっこと!ラジオ』のパーソナリティとしても活躍するなど、長年にわたる地域放送への貢献が高く評価された。この部門での過去の主な受賞者には三宅民夫氏、さだまさし氏、筑紫哲也氏、児玉清氏、浜村淳氏など錚々たるメンバーが名を連ねているが、地域に根付いた多彩な活動が認められての受賞は今回がはじめてのことという。また、歴史や文化を語る田辺先生の口調や話術もまた魅力的であると評されたことも、選考の決め手の一つとなったようだ。
贈呈式は7月2日に東京のホテルオークラで開催され、【番組部門】演技賞の桃井かおりさん、濱田岳さん、広末涼子さんらも出席する華やかな会場に姿を見せた田辺先生は、「すばらしいスタッフの皆さんと一緒に、楽しく学べる番組作りに参加させていただいたうえに、このような賞をたまわり、驚きと感謝の気持ちでいっぱいです」とコメントした。
これまでも兵庫県文化賞や文部科学大臣表彰など数々の栄誉に輝いてきた田辺先生も放送というジャンルでの受賞に「専門外のことなので驚いた」と語るが、研究とともに心を砕いてきた「広く伝える」活動のひとつの結実に違いない。これからもテレビやラジオなど放送を通し、兵庫の歴史や文化を、軽妙なトークで楽しく、わかりやすく伝えてくれることだろう。