2015年
2月号
ヨーロッパと国産の生地がずらりと並ぶ神戸本店

お客様に育てられるシャツ[神戸とモノづくり(6)]

カテゴリ:お洒落・ファッション, 紳士服

1951年の創業以来60年以上、オーダーシャツのみを取り扱ってきた「神戸シャツ」。
国内の財界・文化界などのおしゃれな紳士たちが訪れ、シャツを仕立ててきた神戸ブランドの老舗である。
店長の吉兼和男さんにお話をうかがった。

 「神戸シャツ」のスタイルといっても、決まった型はないのです。すべてお客様のお好みですから。まず生地を選んでいただいて、お身体の原寸をちょうだいし、ご相談の上で仕上げの型を作ります。ネクタイをおつけになるかラフな格好が多いか、どんなジャケットと合わせられるか、ゆったりしたものが良いのか、シルエットのお好みはなど、お客様のライフスタイルもおうかがいしてお作りします。そしてまず着ていただいて、「前のはネック(襟元)がゆるかったから、では次は5ミリ詰めましょうか」といった具合に、作るごとに少しずつ近づけていくわけですね。シャツは消耗品ですからそういったことが可能なのです。当店にはお客様のサイズや毎回のご注文をすべて記した書類を集めた、お一人ずつの「紳士録」を保存しております。
 といってもシャツは直接肌に触れるものですし、まず肌触りが良くなくてはなりません。襟元と袖口がしまっていますから、首元から肩を通り袖口にかけての「裄丈(ゆきたけ)」が決まっていないと、大変動きづらくなる。ですから採寸とミリ単位での裁断・縫製が非常に重要なのです。シャツの裁断は非常に繊細なものなので、はさみではなく専用の包丁を使い、熟練の職人たちが手がけています。
現在、東京と広島に店舗があります。
 シャツ地は主にヨーロッパ、日本のメーカーのものを置いています。特徴的なところですとイタリアの老舗メーカー「CARLO RIVA(カルロリーバ)」の生地は、品質が良く世界最高峰といわれていますが、今も古い機械でゆっくり織られていて稀少なものです。お色に関しては国産よりも海外ブランドの方が明るい色が多いですね。それもお好みですから、ぜひお客様ご自身でお選びいただきたいと思います。

ヨーロッパと国産の生地がずらりと並ぶ神戸本店

ヨーロッパと国産の生地がずらりと並ぶ神戸本店


(左)季節ごとに変わっていくシャツ地 (中)お客様の毎回の注文やサイズ等を記した「紳士録」 (右)生地を裁断する包丁。何度も研いで使い込まれている

(左)季節ごとに変わっていくシャツ地 (中)お客様の毎回の注文やサイズ等を記した「紳士録」 (右)生地を裁断する包丁。何度も研いで使い込まれている


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■神戸シャツ

神戸市中央区三宮町3-2-6
TEL.078-331-2168
営業:10:00~19:00
休業:水曜休
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神戸シャツ神戸本店
店長 吉兼 和男さん
〈2015年2月号〉
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お客様に育てられるシャツ[神戸とモノづくり(6)]
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