2018年
8月号
会社設立50周年を機に社屋を移転、新築した(株)中田工務店

半世紀の里程標(マイルストーン)に築いた新社屋と未来への決意

カテゴリ:建築, 神戸

一昨年、設立50周年を迎えた㈱中田工務店。5月1日には、待望の新社屋が完成した。新社長に就任した中田義成さんは、持ち前の旺盛なチャレンジ精神で新事業を手がける。

会社設立50年を迎え、社屋を移転、新築

─なぜ社屋を新築したのですか。

中田 以前は西区に社屋がありましたが、公共交通機関での通勤が不便でした。ここは垂水駅や名谷駅などからバス一本で来られてバス停も近いのですが、交通の便の良いところへ移転することで新たなスタッフの確保にも有利だと考えたのです。車でも第二神明道路の名谷インターのすぐそばで、東西南北どちらへも便利。淡路島への行き来にも好都合です。また、昔の社屋は老朽化し、耐震化基準の問題もあり建て替えも必要でした。倉庫も大きくしたかったですしね。そしてもうひとつ、会社設立から50年を迎えた節目でもあったので、今回社屋を移転、新築したのです。

淡路の職人の技術力

―中田工務店は淡路島に縁が深いんですよね。

中田 はい、私も先代も淡路島出身です。神戸で会社を興して50年が過ぎましたが、設立当初は淡路島の職人さんに手伝ってもらっていたようです。土木技術は自然環境の厳しい所で発達しますから、淡路島の環境が職人を育てたのかもしれません。今も時々お手伝い頂いています。

―中田工務店の強みはどのようなところにありますか。

中田 神戸の立地をいかした事業運営になっています。神戸はどこに行くのも便利なので、私たちは市外に出て業務することも多いですし、市外から材料などを納品してもらうことも多いです。神戸をベースに人が行き来しています。東京を経由せず東日本と行き来できるのも大変便利です。

─安藤忠雄氏の建築も多く手がけていますが、何かきっかけがあったのですか。

中田 夢舞台がひとつのきっかけですが、その後私の自宅を設計していただいてからは、海外視察などもご一緒させていただいています。イタリア、スペイン、スイスなどで建築レクチャーを受けました。安藤さんの建築はちゃんとしていて、どこから見られても恥ずかしくないように手を抜かないのですが、そういう姿勢を見習っていきたいですね。

中田工務店はチャレンジする会社

─新社屋はどんなところにこだわりましたか。

中田 効率を考え作業スペースをワンフロアにまとめたところですね。そして、現場監督は監督業に、技術者は技術に専念してもらうことを考えました。いま現場監督は近隣への対応など監理以外の仕事が多く、朝早くから夜遅くまで働いています。でも現場監督には公私ともに充実した毎日を過ごしてもらいたい。そのために生産効率を上げて早く帰宅できるようにしたいんです。新社屋ではのびのびと仕事してもらいたいですね。

─ワンフロア余裕があるようですが。

中田 規模を拡大した際に、3階の会議室を事務スペースに、4階を会議室にという想定になっています。

─東日本大震災の復興工事や淡路カントリガーデンの運営、CLTカフェのオープンなど中田工務店はチャレンジする会社というイメージですが。

中田 CLT(直交集成板)など新しい技術に関係した仕事もありますが、積極的に取り組んでいるわけではありません。こんなことできるか?と言われて興味をもってやっているうちに、幅広くなってしまいました。経験したことのないプロジェクトや施設の運営も、優れた社員が満足いくクオリティに仕上げてくれています。この業界は人手不足といわれていますが、人材を育てていないだけなんですね。10年後も20年後も必要とされる会社であるよう襟を正し、そのための人材が育つような社風をつくらなくてはいけません。

─会社設立50年ですが、今後どのように歩んでいきますか。

中田 これからの世の中は「わからん」のひと言に尽きます。少子高齢化などいろいろな問題の影響もあり、建設需要の見通しも立たないし、家も余ってきているし、作業する人もいなくなる。外国人労働者の導入という議論も出てきています。技術も進化していきます。でも、社屋を一新したのは意思の表れです。今までやってきたことが間違っていなかったということと、「今からまたやるぞ!」という気迫を、この建物で示しているのです。

会社設立50周年を機に社屋を移転、新築した(株)中田工務店

屋上から南に、須磨・垂水の町を望む

打ち合わせスペース(1階)

1階から2階のオフィスへ

会議室(3階)

作業スペース(2階)

第二神明道路(左上)に隣接する。本社奥の緑色の建物は、倉庫

株式会社中田工務店 代表取締役
中田 義成 さん
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