2014年
6月号

お陰さまで開業25周年 —株式会社ホテルオークラ神戸

カテゴリ:ホテル

株式会社ホテルオークラ神戸
代表取締役社長 
西本 克彦さん

国際都市神戸が世界に誇れるホテルとしてオープン

大倉財閥の創始者・大倉喜八郎の遺志を継ぎ、日本のホテル業界の礎を築いたのが大倉喜七郎です。世界に通用する一流のホテル、しかも欧米の模倣ではないホテルをつくりたいと東京虎ノ門の大倉邸跡地にホテルオークラ東京を開業しました。神戸とオークラとの縁(えにし)は、明治時代に、喜八郎の別荘を初代兵庫県知事の伊藤博文がたびたび訪れたことまで遡ります。後に神戸市に寄贈されたその地が現在の大倉山公園です。そんな縁もあり、メリケンパーク再開発計画で国際都市として世界に誇れるホテルの必要性が言われた際に、最大プロジェクトとしてホテルオークラ神戸の建設が決定しました。1987年に開業準備室開設、89年6月22日オープン。以来、オークラグループの西日本の基幹ホテルとしてまい進してきました。95年の阪神・淡路大震災では大きな被害を受け43日間の休業を余儀なくされたものの、同年2月21日から28日まで、客室の灯りを使い「ファイト」の文字を描き、神戸の街に希望のメッセージをお届けし、3月1日に営業再開。その後、神戸の復興とともに歩み、お陰さまで今年、25周年を迎えることができました。

受け継がれる「親切と和」の精神

開業1年前から第一期スタッフの教育がホテルオークラ東京で着々と進められました。ホテルオークラが目指すところはベストA(アコモデーション=施設)・C(クイジーン=料理)・S(サービス)です。お客さまに喜んでいただき、「また来たい」と思っていただくこと。その根源にあるのが、喜七郎とともにホテルオークラ東京の立ち上げと発展に尽力した開業当時の社長、野田岩次郎が提唱した「親切と和」の精神です。常にお客さまを思いやり、「親切」に接することがおもてなしの基本であり、そのために大切なことは従業員同士のチームワークである「和」の心です。この精神は歴代スタッフに脈々と受け継がれています。
さらにホテルオークラ神戸では、1999年からスマイル運動を推進しています。「元気なあいさつ」と「笑顔」があれば、緊張感がほぐれ、お客さまにリラックスしていただき、親近感が生まれ、マイホームのような「マイホテル」として寛いでいただけます。お客さまに喜んでいただくことがスタッフにとっては一番嬉しいこと。それが次のモチベーションへとつながります。ちなみに毎月、スタッフ全員からにこにこスローガンを募集しています。6月は「2525と(にこにこと)25周年むかえよう」です。

現場スタッフのアイデアと力を結集「25周年記念イベント」

25周年という節目を、気持ちの上では新たな出発と捉えています。そこで、従業員のモチベーションをいかに引き出すかを重視しました。私たちから「こんなことをやりなさい」と指示はしません。各現場で委員会を立ち上げ、意見を出し合い、相談しながら計画しているようです。より良いサービスの基本は、何よりもスタッフのやる気ですからね。私の仕事は、出来上がった企画が上手く進むよう見届けることです。
多彩に予定されている記念イベントの中からいくつがご紹介すると…、6月15日の「至極のシェフズ晩餐会」では、総料理長をはじめ和洋中の料理長、パティスリー、ベーカリーの6人のシェフが結集して、25周年記念ならではの一夜限りのフルコースディナーをご提供いたします。開業記念日の6月22日にはロビーコンサートを開催し、それに併せてマスコットベア「オルタン」の誕生日をお祝いする予定です。また11月24日に開催予定の「~ライツ室内管弦楽団~日本の名曲コンサート」は、一般のお客様からご応募いただき結成する「ホテルオークラ神戸合唱団」がプロによるレッスンを受け、オーケストラと共演する晴れ舞台です。

これからもお客さま、地域の皆さまのために

神戸市は医療産業都市構想のもと全市を挙げてコンベンション都市を目指しています。市内全てのホテルはもちろん、観光やショッピングなどさまざまな経済効果が生まれ、街全体が活性化するものと期待しています。また休日は、umieやアンパンマンミュージアムを訪れる家族連れのお客さまもよくお見かけするようになりました。円安の影響もあるのでしょうか、東南アジアをはじめ欧米からのビジネスや観光のお客さまも増えているようです。
開業以来、全国、そして海外からお客さまをお迎えするホテルとして、神戸で25年間営業させていただいてきました。これからも地域の皆さまに「なくてはならない存在」と思っていただけるホテルであり続けることが第一です。そして従業員が「ここで働けて良かった」と思えるホテルであることが、お客さまや地域の皆さまにきっと良い形で伝わるものだと確信しています。

神戸の街を見下ろす、25〜27階のオーセンティックフロア


6人のシェフが結集して、25周年記念の一夜限りのフルコースディナーを創り上げる


メリケンパークの清掃活動を行うスタッフ一同


95年の阪神・淡路大震災の際、神戸の街へ向けてライトアップされた希望のメッセージ“ファイト”。


西本 克彦(にしもと かつひこ)

株式会社ホテルオークラ神戸
代表取締役社長
1947年、鳥取県生まれ。1973年、ハワイ大学卒業。1967年大成観光株式会社(現 株式会社ホテルオークラ)入社。1991年、ホテルオークラアムステルダム料飲部長、1995年霞友会館総支配人に就任。1998年㈱ホテルオークラ神戸取締役総支配人 兼 営業本部長、1999年㈱ホテルオークラ神戸代表取締役社長就任、現在に至る。